「生徒が学校を掃除する日本」に驚く外国人

日本の学校では2学期も終わって冬休みに入りました。終業式の前日にはどこの学校も大掃除のため時間を割いたはずです
日本では一部の私立校を除いて、公立の小中学校、高校では生徒が学校内を清掃するのが当たり前になっています
しかし、これは他の国の人たちにとっては随分と奇妙な光景に映るようです
ネタの宝庫であるサーチナは、日本の学校で非常勤の外国人教師として働く人物のブログを紹介しています

【米国ブログ】日本では生徒が掃除「学校に誇りを感じるよい習慣」

アメリカでは清掃のための職員がいて、学校内を清掃し、ゴミ箱を片付けるのが一般的です。そのため生徒の多くは校内の美化にはほとんど関心がなく、落書きやら器物損壊を平気で行う者も少なくありません
また、日本の「生徒が学校を清掃する」習慣は海外の日本人学校でも行われており、それが外国の人の目には奇妙な光景に見えてしまい、物議を醸す例もあるようです
インドでは掃除は身分の低いカーストに属する者がやる仕事、との常識があるため、日本人学校の児童・生徒が教室の清掃をする姿は「奴隷のように使役されている」と映ってしまうようで、そんな趣旨の記事がインドの新聞に載って物議を醸した記憶があります(詳細は憶えていないのでソースはありません)
ですから、インドで同じように児童・生徒に学校の清掃をさせるのはタブーであり、こどもを持つ親は断固反対する可能性が大です。自分のこどもが身分の低い人間扱いされるなど、インド人には我慢がならないのでしょう
最近ではインド経済が好調だと礼賛する報道も多いのですが、こうしたカースト制がいまだに根強く残っているインド社会に、どれだけ発展の余地があるのかは疑問です。学歴だけでなく、数百段階に細かく区分されたカーストのどの層に属するかで、就職も結婚も左右されるのですから
話を戻して、アメリカなどでは学校の清掃のため専門の職員を雇っており、生徒が掃除をするとそうした人たちの仕事を奪うことになる、との考えがあるのだそうです
といって、教室を汚したまま、ゴチを散らかしたまま生徒が帰ってしまうという習慣に疑問を感じるのは、やはり日本人だけなのでしょうか?
外国のメディアが日本の学校の清掃の習慣について報道じた記事では、これを仏教の影響だと説明しているものがあります。禅寺では清掃や食事の支度までも修行の一部と考える例を挙げ、学校での清掃もそうした発想によるものとの説明です。ちょっと違う気もするのですが、まあ教育の一部という扱いなのであながち間違った説明ではないのでしょう
ちなみに初等教育の義務教育制度を世界で最初に実現させた国は日本であり、2番目がイギリスです

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