富山県警現職警部補を放火殺人で逮捕

平成22年に富山市で会社役員夫婦が殺害され、住居に放火されるという事件があったのですが、その犯人として富山県警の現職警部補が逮捕されたと報道されています
被害者である会社役員から借金をしており、それを帳消しにするため殺害した上で、証拠隠滅のため放火したものと考えられます
殺人事件後も警察に勤務し続けていたのですから、捕まらないとの自信があったのでしょうか?

殺人容疑の警部補、事件当日ウイスキーあおる姿
富山市のマンションで2010年4月、会社役員福田三郎さん(当時79歳)夫婦が殺害された事件で、富山県警警部補の加野猛被告(54)(富山市森)(地方公務員法違反で起訴、休職中)が殺人と現住建造物等放火などの容疑で再逮捕されて29日で1週間。
県警の調べや知人の証言からは、同市の山室交番に異動した07年頃から借金を重ねるなど、かつて「評判の駐在さん」と呼ばれていた頃とは別の姿が浮かびあがる。
県警は動機などを慎重に調べている。
県警によると、加野被告は07年頃から、最大で二百数十万円の借金を抱えるようになった。
複数の消費者金融から借りては返す自転車操業で、08年に海外旅行中の親族2人の自宅から百数十万円の貴金属などを盗んだ疑いも発覚。
加野被告の飲み仲間によると、「けがの保険金がおりてよかった」と、金の工面に窮している様子もうかがえたという。
福田さん夫婦が殺害された10年。
高岡署の留置管理係長だった被告は、上司に提出した自己申告カードに酒の限度量を「日本酒5合、ウイスキー200ミリ」と記入。過度の飲酒への注意を再三受けていた。
被告をよく知る飲食店経営者によると、日中に事件が起きた4月20日の夕方には、店でウイスキーをあおる加野被告の姿があった。
経営者は「今思うとこわい。手が震えることもなく、よく普通に飲んでいたものだと思う」と振り返る。
そして、9月には睡眠導入剤を大量に服用して自殺未遂を起こす。県警によると、上司あての遺書などで「健康問題や家庭の悩み」に言及していた。

昆虫採集が趣味の温厚な人柄と説明されている加野猛容疑者ですが、別の報道では消費者金融に多額の借金をしていたと書かれています
昆虫採集で多額の借金をこしらえたとは考えにくいので、女遊びかギャンブル癖があったと推測されます
強盗殺人事件の場合、被害者に顔を見られたため口封じのために殺害するケースがほとんどです。しかし、放火してまで証拠隠滅を図るような強盗殺人事件はあまり多くありません
放火をすればすぐに犯行が発覚しますし、犯人にとって遠くまで逃げるための時間を稼げないデメリットがあります。また、犯行に使った凶器や着用していた衣服を処分する時間が欲しいのであれば、放火という選択はしないと思われます
ただ、今回のように被害者から多額の借金をしていた可能性があるならば、借用書も燃やしてしまおうと考えたのかもしれません
警察と当然、被害者と関わりがあった人物をリストアップし、犯行の可能性を検討したはずです。特に貸金業をしていたとなれば、金を借りていた人物の特定を進め、1人1人のアリバイの裏を取るのが捜査の進め方でしょう
加野容疑者は被害者との長年の親交があったと話していたのに、容疑者リストに挙がらなかったとすればなぜなのか、気になります
警察が加野容疑者を警察官だからと、最初から容疑者リストから外していたとすれば、とんでもない間違いを犯したと言えます
また、この事件を巡る各種報道を読み比べても、どのような経緯で加野容疑者逮捕に至っかのかは、現時点で伏せられており判然としません
捜査情報を漏らした疑いで加野容疑者は地方公務員法違反に問われていたそうです。となれば県警本部や検察庁から何度も取り調べを受けたはずで、その中で本件の殺人や放火について自供をしたのか、続報を待ちたいと思います

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