中国初の本格萌えアニメ「甜心格格」
ちゃに丸さんのブログで、「中国初の本格的萌えアニメ」として「甜心格格」が紹介されていますので取り上げます
中国初の本格的萌えアニメ? 「甜心格格」
ちゃに丸さんのブログは丁寧な説明が付されており、「格格」が清の時代のプリンセスを示す言葉であり「公主」とは違う意味合いを持つと指摘しています
萌えアニメと表現すると大きなお友達向けアニメと誤解されてしまいそうですが、中身は健全な女の子向けアニメです
甜心格格
日本のアニメファンには馴染みやすいデジタルセルアニメで、作画はかなりしっかりとしており、手抜きや同じ場面の使い回しは見られません
動物擬人化キャラばかりの中国アニメですが、「なんだ、やればできるじゃないか」と言いたくなる完成度で、キャラクターの個性もきちんと描き分けられています
日本のアニメーションでお馴染みの、「滝のように流れる涙」などなどの、デフォルメされたマンガの表現方法がふんだんに取り入れられているのも特徴でしょう
宮廷を中心としたプリンセスの生活なのですが、時には外へ飛び出し、メリハリのあるストーリー構成を心がけているのが分かります
男性も髪を編んで後ろに垂らしているのは、清の時代の辮髪を表現しているのでしょう。ただ、辮髪そのものは中国(漢民族)の習俗ではなく、満州族のものです。満州族の王朝であった清は漢民族に辮髪を強要し、従わない者は死罪にしていました
中国人(漢民族)にとっては満州族という異民族に支配され、なおかつ満州族の習俗を強制されたのですから、清朝への反発は根強いものがあり、満州という表現はいまでも禁句になっているのだそうです
この作品では清朝の習俗も中国の文化という扱いであり、民族文化の違いには注意を払っていないように見受けられます
さて、この「甜心格格」は台湾、ベトナム、シンガポール、タイなどアジア諸国でもテレビ放映され、人気を得ているのだそうです
中国ではこの第1期全52話の成功を受け、第2期全52話の放送が始まっています
日本での放送は実現するのでしょうか?
甜心格格 第2期
(関連記事)
国際水準の中国アニメ「神魄」が日本進出
「日本アニメは文化侵略だ」と書く産経新聞
二頭身キャラが暴れまくる中国アニメ「果宝特攻」
格闘シーンがダサい中国の人気アニメ「如意兔之紅晶石」
日本よ驚嘆せよ 中国劇場版アニメ「魁拔」の続編公開へ
中国アニメ「Back to the Sea」がアメリカ市場へ進出決定
押井守監督の「エヴァンゲリオン」批判を考える
中国で視聴率1位の人気アニメ「熊出没」
「エヴァンゲリオン」庵野監督を語る週刊プレイボーイのスカスカ記事
インドアニメ「アルジュンの大冒険」日本で放映
劇場版アニメ「モンスター・ホテル」がコケる
井筒監督「漫画を安易に映画化しすぎる」と批判
中国メディアの陳腐な論評「日本アニメ、人気の秘密は民族文化」
史上もっとも大コケした映画「ファイナルファンタジー」
日本のアニメは暴力的で卑猥と批判する中国
大和総研の「日中アニメ業界の比較研究」がひどい
日本版「三国志」のアニメ、ゲームを批判する中国