北朝鮮ミサイル「解体」情報を巡って大騒ぎをする韓国
先に北朝鮮がミサイルを発射する直前に、韓国メディアは「ミサイルでトラブルが発生したようだ」と報じ、さらに「発射台に据え付けられたミサイルの解体が始まった」と報じていました
その直後に北朝鮮がミサイル発射に踏み切ったため、韓国政府と韓国メディアは大恥をかいた格好になっています
韓国では当初、すべてはアメリカ側からもたらされた情報であると説明し、すべての責任はアメリカにあると強弁していたのですが、アメリカ政府関係者はこれを否定しており、「ミサイルの解体が始まった」との情報はアメリカ側が伝えたものではないとの立場です
この誤報の出処がどこかを巡り、韓国メディアは大騒ぎをしています
北ロケット解体説ミステリー…米国「情報出していない」
北朝鮮が長距離ロケットを発射する前日の11日、発射台に設置したロケットを解体したという報道があった。11日午後、北朝鮮がロケットの修理のために解体し始めたという一部の報道が出た後、政府当局者は確認も否認もしないNCND(事実上の確認)と「10日以内の発射は難しいようだ」という説明をした。これに基づき、11日午後から12日に北朝鮮がロケットを発射する前まで、「年内の発射は難しいだろう」という報道が相次いだ。
これに対し、米情報当局者は「なぜそのような話が出てきたのか分からない」と疑問を韓国側に表してきた。11日午後に解体報道が出た直後だった。米国側はロケット解体の事実自体がなかったと見ていた。
匿名を求めた米情報当局者は13日、「発射台解体説についてはわれわれが全く知らない話」とし「われわれはこうした情報を出していない」と否定した。ワシントンの外交消息筋も「北朝鮮が発射台を解体したと韓国メディアが報道した当日、米当局者は『なぜそのような報道が出るのか』という反応を見せた」とし「発射台解体説は韓米情報当局間で共有された情報でないと理解している」と述べた。
(中央日報 日本語版より引用)
この後、北朝鮮は発射台に再びミサイルを据え付け、燃料を充填して発射に踏み切るのですが、日米はその情報を把握していたため、日本政府は「ミサイルの解体が始まった」とする韓国メディアの報道があったにも関わらず監視体制を緩めようとはしなかったわけです
しかし、韓国メディアも韓国政府も「ミサイル発射はない。年内には無理」との見方で事態を楽観視してしまったようです
これは韓国政府がアメリカの提供による情報だけでなく、北朝鮮側からもたらされる情報を過度に重視し、信用していたため、北朝鮮の偽情報に騙されたためなのでしょう。もちろん、韓国政府は断じて認めようとはしないのですが
こうした情報の受け間違いが生じる背景には、「北朝鮮のことは同じ民族である我々こそが一番よく理解しているのだ」とする韓国の自負心があると考えられます
日本から提供される情報にせよ、アメリカから提供される情報にせよ、韓国政府は確度が低いものだと勝手に決めつけ、北朝鮮側から韓国政府にもたらされる情報こそ、確度が高いものだと思い込むがゆえに、読み間違いが発生するのでしょう
しかも、中央日報の報道を見ても、北朝鮮の偽情報に翻弄された事実を素直に認めようとせず、あれこれ弁解を並べ立て、結局は日本もアメリカも(韓国も)北朝鮮の戦術に欺かれたのだ、という形にしています
北朝鮮と向い合っていてもなお、北朝鮮を一番理解できていないのが韓国なのでしょう
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