エコでピースな「緑の党」 衆院選立候補断念

今年、2012年7月に「緑の党」が結成されました。「エコでピースでフェアな世界を目指す」との宣言を掲げています
まるでルー大柴の台詞みたいですが、大衆ウケを狙うにはこんな頭の悪いコピーの方がよいのかもしれません
ところが「緑の党」は衆議院選挙での候補者擁立を断念したのだそうです
「緑の党」は単に反原発を叫ぶ市民団体ではなく、政党として国会に議員を送り込んで活動する目的を掲げた組織です
その政党が直近の衆議院選挙で候補者を擁立できないというのは、あまりに稚拙な対応でしょう

「緑の党」候補者擁立を見送り 資金間に合わず

7月の時点で「解散は夏のうちか?」と言われる状況にあったのですから、解散を予想できなかったとすれば絶望的なまでの政治オンチでしょう
記事の中では、「国会議員がおらず政党交付金を受け取っていない同党にとって、選挙資金は寄付頼み。今月初めまでに1600万円近くを集めたが、公示までに4人分2400万円の供託金を用意するメドがたたず、擁立を見送る方針だ。党共同代表の須黒奈緒東京都杉並区議は『選挙が年明けなら資金を集められた』と話す一方、『諸外国に比べ極端に高い供託金が政治への参入障壁になっている』と問題提起」しています
しかし、それは論点のすり替えでしょう
日本で政党を結成し国政の場に参画しようというのなら、必要とされる供託金を集めるのが前提であり、供託金の額を批判するのは筋違いです
自分たちが政党として活動するだけの能力(組織力、資金を集める力)が不足している事実を棚に上げ、選挙制度を批判しているに過ぎません
エコでピースな人たちの能力とは、所詮その程度のものかと思ってしまいます
選挙で一定以上の票を集められたのなら、供託金は没収されず返還されるわけであり、「衆院選は議席を獲得できるかどうか微妙なライン。当選できずに供託金を没収されれば参院選も戦えなくなるので、賭けには出られない」との言い分は、闘う前から言い訳をしているようでみっともない限りです
「次の参議院選挙から本気を出す」とも発言していますが…
国政への参画を目指すならその高いハードルを超えるべきであり、最初から勝てそうにないと口走るなら、「いつ勝つつもりなのか」と言いたくなります
国政選挙に候補者擁立を目指して政党を結成したのであれば、最初から供託金問題をクリアする目処を考え、党費を3万円に設定して10万人の党員確保を目指すくらいはやってもらいたいものです
あるいは現職の衆議院議員や参議院議員を口説き、入党させるくらいの真似は必要でしょう(既存の政党色に染まった人間を排除したいのかもしれませんが)
「緑の党」の活動目的や存在意義を否定はしません。しかし、あまりに素人臭い迷走振りが気になったので取り上げました
政党を目指すのであれば相応の戦略が必要です(既存の政治家と闘って議席を分捕る意気込みが必要です)し、それを実現する行動力が求められます
「反原発」を叫んで暴れているだけの市民団体とは違うのですから

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