インドアニメ「アルジュンの大冒険」日本で放映
次の時代のアニメ大国になる可能性を持つとされるインドの作品「アルジュンの大冒険」が日本のカートゥーンネットワークで11月23日、放送されると決まったそうです
インドの叙事詩「マハーバーラタ」に登場する、「神の弓」を授けられた伝説の英雄アルジュンとその仲間たちの冒険を描いた作品です
制作はカートゥーンネットワーク・インドスタジオが担当しています
あれこれ言うより動画をごらんください
アルジュンの大冒険~氷の蓮の謎~ | Cartoon Network
一昔前のディズニー風アニメーションです。キャラクター造形など、まるで型紙を切り抜いたようで、もう少し創意・工夫があってもよいのではないかと思ってしまいます
世界各地のカートゥーンネットワークを通じて配信される作品ですから、わざわざ無難なディズニー路線を選択したのでしょう
予告編を見ただけで物語の展開がわかってしまう(ネタバレしてしまう)感があり、是非とも見ておきたいとの思いが湧いてきません
キャラクターの造形、脚本などなど、日本のアニメーションとの差は大きく、「アルジュンの大冒険」が日本で人気を得る可能性はほとんどないと思われます
これだけでは話題として不足していますので、インドの叙事詩「マハーバーラタ」が映画やドラマでどのように映像化されているか、紹介しておきます
「神の弓」の使い手の闘いをインド風に描くと以下のようになります
Karna VS Arjun FULL FIGHT
YouTubeにはこの動画を「Great warriors. Proud to be a Hindu」と賞賛するコメントが書き込まれています。戦闘シーンとしてはB級映画にも劣る演出です
しかし、インドの人々にとっては「これぞまさに英雄の闘い」と映るようです
エキストラである兵士たちの、まるでやる気のない闘い振りに笑ってしまいますが、インドの人たちにすれば英雄が英雄然と振舞っていればそれで満足なのでしょう
日本のアニメーションの場合、戦闘シーンというのは見せ場であり、山場です。そのため、日本のアニメーターの戦闘シーンへの力の入れ具合こそ、常軌を逸しているとも言えます
日本のアニメーターたちは、アニメの仕事をする以上、血沸き肉踊るような戦闘シーンを描きたいとの情念を抱えている気すらします
インドのアニメがあくまでディズニー風の、一般受けを狙う路線を選択するのなら、それはそれで構わいません。日本のアニメーションとは別の市場を狙うのであり、賢明な選択なのかもしれません
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