空母導入を目指す韓国の思惑
韓国といえば朝鮮半島の南端に位置し、中国と日本に囲まれた狭い領海を有する国です。そんな韓国が空母の導入を画策していると報道されています
猫の額ほどの領海を防衛するため空母を導入しようというのは、あまりに荒唐無稽な判断なのですが、彼らには彼らなりの言い分があるようです
東亜日報の記事を部分的に引用、紹介します
韓国軍の空母導入研究、国会が初めて予算策定
韓国軍の空母導入に関する研究が来年から国会主導で推進される。中国、日本との紛争に備えた「戦略機動艦隊(いわゆる独島―離於島艦隊)」創設案が推進されている中で、空母導入が公論化すれば、海軍力増強計画に拍車がかかる見通しだ。
国会国防委員会は最近、13年予算決算審査小委員会を開き、「空母戦力化関連研究発注」の予算として1億ウォンを策定した。当初、防衛事業庁が提出した予算案にはなかったが、予決小委所属の与野党議員が新しく編成したのだ。
空母戦力化に関する研究用役費が国防予算に反映されたのは初めてのこと。
予決小委員長の韓起鎬セヌリ党議員は13日、本紙の電話取材に対し「中国が空母を進水させ、日本はイージス艦を6隻も保有しているのに、韓国はあまりにも(海軍力)が弱いのではないかという意見があった」とし、「空母戦力化の時期や方法などについて踏み込んだ研究が求められるということで与野党議員が一致した」と話した。
これまで軍周辺では周辺国との領有権紛争に備え、海上交通路を確保するための海軍力強化に向けて空母導入を推進すべきという声が上ったが、莫大な建造費や運営維持費がかかることから時期尚早という世論が多かった。07年に実戦配備された大型上陸艦・独島(トクト)艦(1万4000トン)を軽空母に改造する案も一部では持ち上がった。
しかし、韓国の国力が大きく増大し、中国の空母配備など周辺国の海軍力が増強されているだけに、空母の導入を積極的に検討すべきだという意見が強まっている。特に、米国と中国間の覇権競争の主舞台が韓半島周辺の北東アジア海上になる可能性が高いことから、空母のような戦略兵器の導入を急がなければならないという意見も少なくない。
(以下、略)
ソース : 東亜日報 NOVEMBER 14, 2012 08:34
記事を読んだだけでは、「中国海軍が空母を保有しており、日本がイージス艦を6隻も保有している。対抗するために韓国は空母を保有すべき」との論調です
他国の軍備を妬み、あるいは恐れているだけの発想であり、何の戦略論もありません
中国が空母導入に執念を燃やすのは、アメリカの空母機動部隊を脅威と感じ、それに対抗しなければならないとの思いからでしょう
韓国の場合はどうなのでしょうか?
韓国の狭い領海を守るのであればバカ高い費用を投じて空母を導入するより、航空戦力の充実を目指すべきです
それでもなお空母にこだわるのは、「日本より優勢を確保したいから」だと推測されます。空母1隻を導入したからといって、日本より有利な立場を得られるはずもないのですが、韓国の国会議員たちはそう思っていないのでしょう
韓国が空母を保有すれば日本は恐れおののき、ひれ伏すに違いないと、腹の中では考えてそうな雰囲気です
見栄っ張りで身の丈にあった考えができないからこそ、こんな愚策に走ると推測されます。韓国は造船大国を自称していますが、船舶の設計はヨーロッパの企業に丸投げであり、空母を設計したり建造する能力はありません。さらに空母に載せる戦闘機も保有していませんので、新規に購入する必要があります(現状で空母に乗せられる戦闘機はアメリカのF-18ホーネットくらいです)
韓国軍といえば、兵士に支給している軍靴の底がすぐに剥がれるという問題が未解決のままですし、陸軍が採用した自動小銃もトラブル続きで使い物にならないとか、新兵器である魚雷が命中しても爆発しないとか、戦車の主砲の砲身が破裂してしまうなどという欠陥を抱えています。自慢の最新兵器であったK-9自走砲も先の北朝鮮との戦闘で、命中精度の悪さや連続発砲できない欠陥が露呈し、批判を浴びたものの改良はできていない状態です
日常の装備を使い物になるよう改修するのが先でしょう。それができないのに空母の導入こそ必要だ、などと国会で議論をしているのですから呆れるばかりです
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