iPS細胞「米で初の臨床応用」は大ウソ 日本メディアだまされた

京都大学の山中教授がiPS細胞の研究でノーベル生理学賞を受賞した直後、アメリカではすでにiPS細胞を使った移植手術が行われた、と大きく報道されました
ハーバード大学の森口尚史客員講師がiPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用して培養した心筋を、重い心臓病患者に移植したとする内容で、「ノーベル賞は獲ったものの臨床でアメリカに先を越された」という論調でした
しかし、この森口尚史講師による臨床報告がまったくのでっち上げだった可能性が高いと暴露され、日本のメディアは右往左往しています

iPS細胞「初の臨床応用」に疑義浮上 本人の釈明も二転三転

上記のJ-CASTニュースの記事では言及していませんが、森口講師のiPS細胞の論文は山中教授の論文をパクったものだとする報道もあり、彼の研究実績そのものが疑問視されています
加えて上記の記事にあるように、経歴詐称も濃厚です
医師免許もない人間が心筋の移植手術を執刀できるはずがありませんし、何より「マサチュ-セッツ総合病院では、だれ一人として、そんな移植は受けていない」と完全否定されているのですから、釈明の余地はありません
さて、このドタバタ劇を読み解くには森口尚史がどのような人物なのか、知る必要があります
Wikipediaによれば東京医科歯科大学の医学部保健衛生学科に卒業し、看護師の資格を習得。さらに大学院の修士課程で保健の修士号を取得しています(医学ではありません)
つまり研究医に憧れ続けた人物なのでしょう(医師免許は未取得のままです)
その後アメリカに渡り、ハーバード大学メディカルスクール(医学部)の病院で研究員をしていたようです
2010年に日本経済新聞が森口尚史をiPS細胞研究のトップランナーであるかのように紹介する記事を掲載しています

日経産業 ハーバード大研究員森口尚史氏――iPS細胞でがん治療(先端人)

C型肝炎によってガン化した肝臓の細胞を投薬によってiPS細胞に変化させるのに成功した、と紹介しています。この研究結果も疑問です
そして記事の末端での森口尚史の経歴も、医学系の大学を出たと紹介し、あたかも医師であると読者に誤解させるような書き方がされています。この経歴は記者が調べたのではなく、森口尚史の自己申告なのでしょう
研究医に憧れ続けた人間が40歳代半ばにして功を焦り、研究成果をでっち上げた、と見るべきです。それでも簡単にバレてしまうようなウソをついたのはなぜか、との疑問が残ります

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