陸前高田の「奇跡の一本松」保存運動

岩手県陸前高田市では津波の被害を受け、海岸線の松並木が壊滅してしまう事態になりました。その中で1本だけ生き残った松を「奇跡の一本松」と呼び、これを保存しようとする運動が行われています
しかし、震災復興に取り組んでいる中で他に優先すべき事業があるのではないか、との疑問も提起されているのだそうです

サイボーグ化される「奇跡の一本松」 1億5000万円もの費用に疑問の声

塩害のため枯死した松を寸断し、防腐処理をした上でつなぎ合わせ、元の形状のまま保存する計画で、1億5000万円の費用がかかると記事には書かれています
陸前高田市は1億5000万円をかけてでも「奇跡の一本松」を保存する価値があると考え、実施するのでしょう
地元の人間が出した結論ですから、部外者が異議を唱えるのはどうかと思います
しかし、この企画に賛同し寄付金を出そうという気にはなれません
これがもし海岸線の松原を復元しようという植樹計画なら、微々たる金額でも寄付しようと思うのですが
なぜ、地元の人達が「奇跡の一本松」をそうまでして保存しようとするのか、理解できません。「復興のシンボルにしよう」とか、「観光資源に」との考えがあるのかもしません
ただ、陸前高田市の人達の思い入れはともかく、部外者にとって「奇跡の一本松」はそれほど興味を惹く存在ではありませんし、陸前高田市まで足を運んで実物を見ようとするのはよほど物好きな人間だけでしょう
1億5000万円をつぎ込むのであれば、上記のように海岸線の松林復元の方が事業として価値があり、賛同者も得やすいのではないでしょうか?
陸前高田の名勝「高田松原」は、江戸時代に地元の豪商が塩害を防ぐための防潮林として6200本の黒松を植えたのが起源なのだそうです

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