中国アニメ「超獣武装」はパクリ満載

中国で制作された戦隊ヒーローアニメ「超獣武装」を紹介します
戦隊ヒーロー物といえば日本発祥ですから、中国の「超獣武装」がどのような中身になるか、皆さんの想像するとおりです
「どこかで見たキャラ」や「どこかで見たメカ」がてんこ盛り状態で、とてもカオスな雰囲気に仕上がっています
小学2年生くらいの男の子が、「ぼくのかんがえたさいきょうせんたい」をイメージするとこんな形になるでしょう

超獣武装 OP


ヒーローのバイクが、何やらヤンキーの違法改造バイクみたいな仕様で笑ってしまいます
こうしたメカ描写の過度な偏重も日本の戦隊ヒーロー物の伝統を踏襲したものと言えます
日本が実写版の戦隊ヒーロー物や、アニメの合体ロボ物で築き上げたフォーマットを使えば、そこそこ見られる作品に仕上がって当然でしょう
ただ、中国の「超獣武装」から優れた脚本家や監督が生まれるかは疑問です
円谷プロの「ウルトラマン」シリーズからは、実相寺昭雄のような特異な監督が生まれたりしています
実相寺昭雄のウルトラマンは、人類の宇宙への進出の裏目として怪物にならざるを得なかったジャミラの悲劇を描いた「故郷は地球」、怪獣は本当に倒すべき相手なのかとウルトラマンの活躍に疑問を投げかけた「怪獣墓場」など、深いテーマを映像化したものがあり、「ウルトラマン」シリーズの中でも異彩を放っています
こども向けの番組だからといってウルトラマンの大活躍で終わらせず、虚構の中にあっても緻密なドラマを描こうとする姿勢が貫かれています
こどもの頃に見た「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」の中で、印象に残っているエピソードの多くが、実相寺昭雄の演出や脚本だと知ったのは随分後になってからです
実際には、特殊効果重視の円谷プロにあってドラマを重視する実相寺昭雄は異端児であり、撮影スタッフとの軋轢が絶えなかったそうですが
このあたりの経緯は実相寺昭雄の自伝「星の林に月の舟」でも書かれており、なかなか興味深い1冊です
将来、中国のアニメーション界から実相寺昭雄や押井守、庵野秀明のような人物が台頭するのであれば、それはそれで結構な話です
が、ドラマを軽視する中国のアニメーション界にあっては、ドラマを重視しようとする監督や脚本家は排除され、追いやられてしまいそうに思えます

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