中国潜水艇6671メートル潜航達成 日本を抜く

中国の深海潜水艇「蛟竜」号が太平洋のマリアナ海溝で水深6671メートルの潜水に成功し、日本の有人潜水調査船「しんかい6500」が持つ6527メートルの潜水記録を抜いたと報じられています

日本抜き、潜水6671メートル=深海と宇宙で国威発揚-中国

記事だけを見れば、深海調査の分野でも日本が中国に抜かれたとの印象を受けるかもしれません。が、そう単純に決めつけられるものではありません
「しんかい6500」が製造されたのはもう20年以上も前であり、試験航海で6500メートル以上潜り、その性能を証明しています
つまり、20年以上も前にその技術を確立させていたと言えるわけです
以来、「しんかい6500」は1300回もの深海調査を達成しており、大きな事故もなく、人命を失ったりはしていません
これは賞賛に値する実績でしょう
最新の報道では、「しんかい6500」の改修工事が完了し、より海での活躍が可能となるようさまざまな機能が加わったと紹介されています

「船舶」から次世代移動体へ - 生まれ変わった「しんかい6500」

中国が深海調査の実績を積むのはこれからであり、潜航記録だけがすべてというものではありません。国威発揚ならそれで十分ですが
無人の深海調査艇ならもっと深いところまで潜れるのですが、マニュピレーターを操作してサンプルを採取するような細かい作業は得意ではありません
これからは有人による潜水艇と無人の探査ロボットの組み合わせで、深海の調査が進められるのでしょう

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