タイタニック号を復活・就航させようとする富豪の思いつき

オーストラリアの富豪があのタイタニック号を複製し、豪華客船として就航させる計画に取り組んでいるのだそうです
オーストラリアで5番目の資産家(4120億円)であるクライブ・パーマーによる思いつきだと報じられていますが、大丈夫なのでしょうか?

タイタニック号は1912年に北大西洋で氷山にぶつかり沈没し、1500人が犠牲になった。誰もが知るこの豪華客船が復元されることになった。クルーズ会社のブルー・スター・ラインは、タイタニック2号を2022年に同ルートに就航させると発表した。タイタニック2号は資金面の問題により延期されたが、最近になり建造が再開。同船には9つの甲板と840室の特等室があり、乗客2400人と乗員900人を収容できる。ブルー・スター・ラインは、タイタニック号を体験してもらうため、タイタニック号と同じ内装とインテリアにしたほか、現代的なセキュリティプログラムを合わせ、ナビゲーターと21世紀の技術を採用し、最高レベルの豪華で快適な空間にしたと紹介。タイタニック2号は現代の救命ボート、デジタル・ナビゲーター、衛星GPS、レーダーシステムなどのセキュリティ機能を搭載する。タイタニック2号の就航は2018年から2022年に延期され、タイタニック号の沈没から110年後となる。サウサンプトン・ニューヨーク間に就航後、ドバイを常駐港にする予定。
(中国人民網の記事から引用)


建造をわざわざ中国の造船会社に発注するのがひっかかります
客船ですから客室の内装には丁寧な仕事が必要ですし、調度品もタイタニック号のそれを模した物を揃えなければなりません
中国に任せたなら粗悪な材料と手抜き工事でボロボロの仕上がりになるでしょう
お金はかかっても客船建造で実績のあるヨーロッパの造船所に依頼すべきです
タイタニック号はたしかに当時としては最新鋭の豪華客船だったのでしょうが、それをわざわざ復元しようとする意図に賛同はできません。過去の歴史としてそっとしておくべきではないか、と思ってしまいます
当然、タイタニック号を復元すれば動く観光施設、動くテーマパークとして商業的な価値十分にあり、競争の激しい北米航路に投入しても商売になると踏んで実現に踏み出したのでしょう
ヨーロッパでは経済危機や先日のイタリアの客船事故で、地中海クルーズの利用者は大きく減少する見込みだと言われます
そうした折に、莫大な費用をかけてタイタニック号を復元しようと試みるのですから、行く末が案じられます
5年後には運航会社が経営破綻し、タイタニック号は売却され、中国の港に係留されたまま見世物になっているかもしれません

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