「火炎瓶を投げつける」と女性教諭を脅した男逮捕

インターネットのメールを利用して、「殺してやる」とか「爆弾をしかけた」などと脅迫する事件が相次いでいます
通り魔事件が発生すると、それを模倣したかのような事件が相次ぐ傾向が見られるように、こうした犯罪は心の中に鬱屈を抱え何らかのはけ口を求めている人間を刺激し、犯行へと踏み出させるきっかけを与えてしまうようです


小学校時代に担任だった女性教諭が勤務する小学校に、殺害を予告するメールを送りつけたとして、警視庁捜査1課は8日、脅迫の疑いでJA全農青果センター職員、岡本至右(よしあき)容疑者(22)=東京都新宿区大久保=を逮捕した。同課によると、容疑を認めている。
逮捕容疑は今年2月15日午後4~5時ごろ、都内の区立小学校のメールアドレスに、女性教諭を名指しして「殺人予告です。先生をナイフで刺します。顔に火炎瓶を投げつけます」と脅迫するメール66通を送りつけたなどとしている。
同課の調べでは、岡本容疑者は川崎市内の漫画喫茶店内のパソコンから、小学校時代の同級生の男性を装ってメールを送信。通信記録の解析などから、岡本容疑者の関与が浮上した。
女性教諭は、岡本容疑者が卒業後は交流がなかったと説明しており、同課は事件の経緯を詳しく調べる。
(産経新聞の記事から引用)


小学校を卒業してから10年ほど経っており、いまさら小学校時代の担任教師を脅迫してどうなるのかと思うのが一般的な受け止め方でしょう
脅された教師の方も毎年さまざまな児童と接しているのですから、10年前に担任した児童と自分の間に何があったのか記憶してはいないと考えられます
ですが、逮捕されたJA全農青果センター職員、岡本至右容疑者(22)はこの女性教諭に対する恨みを抱えたまま10年もの歳月を過ごしてきたのかもしれません
教師が記憶にもとどめていないささやかなやり取りによって、自分は傷つけられたと感じ、逆恨みしている可能性もあります
以来、自分の人生はねじ曲げられてしまったと被害妄想を膨らませ、脚色し、事実とは異なる物語を心の中に抱え込んでしまったという仮説もあり得ます
女性教師に対する報復をあれこれ思い描き、「刺し殺す」とか、「顔の火炎瓶を投げつける」などなどのシーンを想像しては心の慰めにしていたという、根暗な青春を送ってきたのでしょうか?
取り調べで岡本容疑者が何を語るのかは分かりませんが、彼と女性教師の間に何があったのか、岡本容疑者の一方的な供述から真実が明かされたりはしないでしょう
あるいは岡本容疑者にとってこの女性教師は憧れの対象であり、初恋の相手だったのかもしれません
男の子にとって女性の教師は身近に接する大人の異性ですから、憧れたり恋心を抱いたりするのはよくあるケースです
しかし、だからといって教師と特別な関係を持てるはずもなく、冷たくあしらわれたと思い込み、恨みを募らせた(それだけ強い憧れを現在まで抱き続け、執着している)との仮説も考えられます
前にも触れましたが、大阪教育大学付属池田小学校で無差別殺人をやって死刑になった宅間守は小学校時代の担任であった女性教諭と結婚しています。女性に対して異常なまでの執着心を示した宅間ですから、小学校時代の担任教師に対しても強い思い入れがあり、何が何でも結婚してやろうと決意し、実現させたと考えられています

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