光市母子殺害事件 最高裁も死刑判決支持
平成11年に山口県光市で主婦とそのこどもを殺害した福田孝行被告(現在は支援者と養子縁組して大月姓)に対し、最高裁判所は上告を棄却して広島高等裁判所の死刑判決を支持する決定を言い渡しました
事件発生から13年という長い裁判にようやく決着がついたわけです
今日の判決前、各メディアはそれぞれ被告人近況を記事にしていました。その中でも被告人にことさら同情的だったのは毎日新聞の記事です
<光母子殺害>元少年揺れる胸中…差し戻し上告審判決前に
毎日新聞の記事から被告人発言を抜き出せば以下のような言い分が並びます
「事件の真相を認めてもらった上で、(判決が)厳しいものであれば受け入れたい。厳しい刑罰こそ望むが、死はそこで途絶えてしまう」
「僕1人の命では、亡くなった2人の命を償えない。未来を取り戻すことはできない」
「等身大の僕を分かってほしい。それでも(本村さんが)極刑を望むなら、裁判所に言われるより受け入れられる」
死刑を恐れる発言と、極刑を受け入れるとの発言が交錯しており、心が揺れ動いているのが伝わってきます。が、同情する気にはなれません
毎日新聞が何を理由にこの鬼畜な犯罪者に思い入れるのか不可解です
福田被告が「事件の真相を認めてもらいたい」と執着しているわけですが、その真相とはどこにあるのでしょうか?
強姦や殺害を企図したのではなく、「母親に対するように甘えたかっただけ」であって殺意などなかったという主張を、「事件の真相」だと言いたいのかもしれません
ですが、重要なのは福田被告の殺意の有無などではなく、結果として2人の人間の命を奪った所業であり、その責任です
本事件での被告の所業を考えるなら死刑判決は当然であり、犯行当時、被告が未成年であったからといってその責任を減じる理由はどこにもないとした広島高等裁判所の判決のとおりでしょう
前にも書いたのですが、この裁判を巡って忘れてはならないのが、被告弁護団による被害者の夫本村洋さんに対する数々の侮蔑発言です
被告弁護団(死刑反対の活動をしている人権派弁護士と呼ばれる人たち)が本村氏をシンポジウムの場で公然と批判し、犯行当時未成年であった被告への極刑を求める本村氏を侮辱する発言を繰り返しています
「あれは、死刑になる事件じゃない」
「あんなにテレビに出まくって」
「犯罪被害者は、前向きに生きていかなくちゃいけないのに」
「本村さんは、あんなに若いのに恋愛もできない」
極刑を望む本村さんの心情は、妻と娘を殺された人間として当然であり、弁護士とてそれを侮蔑するのは許されません。被告を弁護するのが弁護士の本務であり、被害者や遺族を侮蔑したり中傷する発言は控えるべきです
今回の最高裁判決を受け、被告の弁護団は何を思うのかは分かりませんが、弁護団としての活動を反省すべきでしょう(反省など期待できませんが)
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