第146回芥川賞・直木賞候補作発表
恒例の芥川賞、直木賞の候補作品が発表されました
今回は新人とは呼べない作家がなぜか芥川賞の候補になっています
第146回芥川賞・直木賞候補作決まる
【芥川賞】
石田千「きなりの雲」(群像10月号)
円城塔「道化師の蝶(ちょう)」(群像7月号)
田中慎弥「共喰(ぐ)い」(すばる10月号)
広小路尚祈「まちなか」(文学界8月号)
吉井磨弥「七月のばか」(文学界11月号)
【直木賞】
伊東潤「城を噛(か)ませた男」(光文社)
歌野晶午「春から夏、やがて冬」(文芸春秋)
恩田陸「夢違(ゆめちがい)」(角川書店)
桜木紫乃「ラブレス」(新潮社)
葉室麟「蜩(ひぐらし)ノ記」(祥伝社)
真山仁「コラプティオ」(文芸春秋)
芥川賞は5回ノミネートされて受賞できなければ、次回のノミネートはないとされています
今回候補になった田中慎弥は5回目のノミネートですから、最後のチャンスなのでしょう
それにしても川端康成賞、三島由紀夫賞をすでに受賞しているわけですから、いまさら芥川賞でもないと思うのですが
同様に直木賞候補になっている恩田陸もすでに数々のヒット作を世に出している人気作家ですから、「いまさら直木賞候補なのかな」と口にしてみたくなります
自分の予想としては芥川賞がそのまま田中慎弥で、直木賞は恩田陸です(面白くもなんともない予想ですが)
さて、関連の話題としてはなんですが、芥川賞を受賞した西村賢太の「苦役列車」が映画化されるのだそうです。昨年のニュースなので、何を今更という感じですが
そして原作にないオリジナルキャラとしてAKB48の前田敦子が出演するのだとか
いやはや、なぜ前田敦子なのでしょう?
地味すぎて客が入りそうにない映画だから、客寄せに前田敦子を出演させたのかもしれませんし、前田敦子を女優として売り込むため無理やり出演させたのかもしれません
原作を読まれた方はお分かりだと思いますが、苦役列車の作品世界に前田敦子の登場する余地はなく、いかにも強引な配役です
映画をぶち壊すために出演させるようなものであり、前田敦子ファンの方にも気の毒な感じがします
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