小惑星探査計画「はやぶさ2」が消滅の危機
小惑星に探査機を送り込んで観測し、土壌サンプルを持ち帰ろうという「はやぶさ2」のプロジェクトが消滅の危機にあると報道されています
「信じがたい評価」……「はやぶさ2」計画危機で元プロジェクトマネージャがコメント
東北震災の復興予算を確保するため、他の予算を削らなければならないという事情はあるのでしょうが、政府のこうしたやり方は納得できるものではありません
科学技術立国を目指す日本としては、最先端の科学分野や基礎研究に予算を振り向け、その成果を産業界に還元して国際競争力を維持していく必要があります
小惑星探査計画がただちに数百億円もの経済波及効果をもたらすわけではありませんが、プロジェクトによって育まれた技術、人材は必ずその成果を日本の社会に何らかの形で還元してくれるはずです
「復興のための予算を確保する」というのは財務官僚の建前ではないか、と思ってしまいます
日本には一般会計に匹敵する規模の特別会計が存在します
復興予算はもっぱら一般会計の総枠の中でのみ論じられ、他の予算を削らなければ復興のための予算は確保できない、と説明されるのですが、本当にそうなのでしょうか?
一般会計に匹敵する規模にまで膨らんだ特別会計を廃止し、これを復興の費用に充てるという方法もあるはずです
たとえば、財務省は財源不足を補うために保有する国有地を売却すると説明していますが、平成12年度から16年度までの5年間で売却された国有地の代金567億円については、そのうちの135億円だけが一般会計に繰り入れられ、残りの432億円は財務省が管轄している「特定国有財産整備特別会計」に繰り入れられているのが現状です
つまり国有地売却は財務省が管理する特別会計を膨らませるばかりで、一般会計の財源として還元されていないのです
国民の知らないところで、特別会計や独立行政法人がその資産を増やし続け、いまでは一般会計と同等の規模にまで膨らんでしまっているのが日本の現状です
(関連記事)
日本の二酸化炭素観測衛星 後継機を2016年打ち上げ
日本の観測衛星打ち上げ延期 相乗りの韓国衛星が未完成のため
おかえりなさい 小惑星探査機「はやぶさ」
小惑星探査機「はやぶさ2」 実現へ
小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルに岩石の微粒子発見
月周回衛星「かぐや」の映像
科学誌「サイエンス」10大発見 日本から「はやぶさ」ら2件
科学の意義 衛星「かぐや」
南極で隕石発見 日本の隕石研究は世界一
情報収集衛星レーダー3号機打ち上げ 韓国メディアの反応
日本の偵察衛星打ち上げに神経を尖らせる韓国
ロシアの火星探査機 航行エンジン作動せず失敗か
日本の宇宙実験棟「きぼう」 中国の嫉妬と誤解
H2Bロケット打ち上げ成功 無人輸送船「こうのとり」宇宙へ
気象衛星打ち上げで日本の鼻を折ったと書く韓国メディア
アリアンⅤロケット 韓国の気象衛星打ち上げ成功
韓国 気象衛星打ち上げ予定
金星探査機「あかつき」を羨む韓国
予測か妄想か? 20年後の韓国は火星を目指す