「アニメはオタクの消費財と化した」と指摘した押井守
アニメーション監督の押井守が、朝日新聞電子版コラム「アニマゲ丼」で自身が東京芸術大学大学院映像研究科で行った講演に触れ、「僕の見る限り現在のアニメのほとんどはオタクの消費財と化し、コピーのコピーのコピーで『表現』の体をなしていない」と発言し、アニメーションファンの間で物議を醸していると報道されています
「今のアニメはオタクの消費財と化し表現の体をなしていない」
押井守さんの発言でネット上は騒動に
しかし、J-CASTニュースが言うほど、インターネット上で騒動にはなっていません
インターネットの掲示板「2ちゃんねる」にもスレッドは立っていますが、議論が過熱している雰囲気もなく、「本当のことを言うなよ」と諦観したかのような意見が並んでいるだけです
むしろ、議論が続かないところに問題があるようにも感じます
個々のアニメーションファンが自分の好きな作品をひたすら愛でるだけで、わざわざ他の作品に言及したりせず、議論も好まないという姿勢があるように感じます
もちろん、押井守を罵倒している書き込みもありますが、それは議論をしようとするスタンスではなく一方的に切り捨てるだけで、反論にすらなっていません
「萌えアニメ」や「ハーレムアニメ」もそれを好む視聴者がいるのは事実ですし、そうした作品が生み出される背景を否定するつもりはありません
しかし、メイドが「萌え」の対象と見なされるや、次々とメイドが登場するアニメーションが作られ続けるのにはうんざりさせられます
テレビドラマの同じクールに「女刑事物」が2本も3本も重なれば、誰もが食傷気味になるのと同じです
もちろん昔は巨大ロボットアニメがこれでもか、というくらい作られていたわけで、ヒット作を踏襲し、模倣するのは今も昔も変わりません
ロボットを操るチームの中に紅一点という感じで美少女が混じっているのがパターンでしたが、いつしか美少女が巨大ロボットを駆るようになり、主役の座を占めるようになりました。「エヴァンゲリオン」のように
さて、日本のアニメーションはどこへ向かうのでしょうか?
「ONE PIECE」や「名探偵コナン」などのテレビシリーズは10年先も続いているような気がしますが、他にどのようなコンテンツが新たに誕生するのか、若手クリエーターの奮起に期待します
しかし、いわゆる「萌え」にしろ、「ハーレム展開」にしろ、「うる星やつら」の中ですでに行なわれていたのが事実です
それだけ「うる星やつら」は画期的であり、面白かったと自分は思っています
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