サッカー選手の著書がベストセラーになる時代
日本代表チームはワールドカップの3次予選を戦っており、なでしこジャパンもロンドンオリンピックの予選を途中で、サッカーの話題が目白押しです
いくつかのメディアが今、サッカー選手の著書がよく売れている、との記事を掲載しています
ところが逆に、イタリアの男性はこうした自己啓発本はまったく読まないのだそうです
サッカー選手の自己啓発本が売れる日本に、イタリア人が苦笑
陽気でお気楽といったイメージのイタリア人。仕事に悩み本を手に取るという姿は想像できないが、予想を裏切らず、「読まない」らしい。
「人間関係の本とか仕事のモチベーションを上げる本とか、イタリア人が見たら絶対に笑うよ。『上司のための部下の叱り方』みたいな本は『みっともない!』って(笑)。『英文ビジネスメールの書き方』といった基礎的なマニュアルや資格試験の参考書はあるけど、日本の自己啓発書に近い本は少ないね」
そう話すのは、日本で働くイタリア人のファブロさん。国民の読書傾向はフランスに近いよう。
「プライベートな時間に読む本は文学が中心。ビジネスを勉強する本も、ユーロ危機に焦点を当てた解説書とか、中世の経済や世界恐慌みたいな、過去の歴史から学ぶ本が多いみたいだね。マルクスの『資本論』は今も売れているよ」
では、会社での人間関係や将来に迷ったときも本は読まない?
「まず人に相談。本よりも一対一のコミュニケーションが大事。社会人としてのマナーだって、インターンシップとか実体験で身につけていく。日本だとパワハラで訴えられるような上司ばかりで、ストレスは凄いけどね」
それでもイタリアの若者は会社を辞めない。若年層の失業率が30%超で、職も選べず、“働きがい”などに悩めない状況なのだ。
「仕事に選択肢などそもそもないから、自分で選ぶことのできるプライベートを大事にする。だから日本のように仕事の成功=人生の成功のような本が少ないのかも」
(日刊SPA!の記事から引用)
過去にも中田英寿関連の本がベストセラーになったりしていますが、サッカー選手の著作がこれだけ立て続けに話題になり、売れる現象は初めてなのかもしれません
ただ、記事が指摘しているような自己啓発のため、何らかの規範を求めて若い人が買い求めているとの解釈は疑問です
活躍するサッカー選手の日常生活や、その生い立ち、人生観などに触れたいとの思いから買い求める人が多いのではないか、と推察します
こうした著作は選手本人が原稿用紙に向かってペンを走らせているのではなく、多くの場合は編集のプロやライターが選手の語る話を録音し、そこから文章を起こして体裁を整え、本に仕上げるものと思われます
センスのある編集者なら、タイトルから目次、読者を惹きつけるエピソードの配置などなど工夫し、魅力のある本に仕立てるのでしょう
もちろん、選手個人が直接執筆するのではなく、そうした編集のシステムに依存しているからといって著書の価値が低下するわけではありません
むしろ読者が知りたいと欲する情報が多く盛り込まれるのでしょう
日本代表もなでしこジャパンもまだまだ活躍が続きそうなので、出版社はさらに本を売ろうと各選手や監督に働きかけ、企画を練っているに違いありません
一時期、小説家の村上龍が中田英寿に惚れ込み、サッカー小説を書いたりもしていました。村上龍の「悪魔のパス、天使のゴール」は中田英寿の著書ほどは売れなかったようですが
この先、サッカー小説に挑む作家(ダジャレみたいですが)が登場するのでしょうか?
野球やサッカーと言うスポーツは小説で描くのが難しいのか、傑作と呼べるものはありません
(関連記事)
なでしこ宮間選手を絶賛 米メディア「これが日本の文化だ」
中国サッカー劣るのは漫画「キャプテン翼」がないから
中国メディア 「キャプテン翼」から見る日本のスポーツ文化
なでしこジャパンの敗れた中国、韓国の反応
「日本に勝つ」と豪語した中国監督、辞任表明
サッカー日本 ユニバーシアード大会で優勝
女子サッカー 「日本の鼻っ柱を折れ」と書いた韓国メディア
サッカー日韓戦敗北のいいわけ特集 韓国メディア
中国のサッカーアニメ「The Soccer Way」
日韓合作のサッカーアニメ「キックオフ2002」は黒歴史
サッカー日韓戦 大敗に憤る韓国人の声
韓国サッカーリーグ八百長問題
なでしこ優勝に中国・韓国監督は「日本に勝てる」と豪語
中国サッカー 政府関係者の妄想炸裂
「精神力では我々が上」と主張する韓国サッカーの敗北
浅田真央の本、発売中止に