中国宇宙ステーション建設へ 目的は謎

以前、国際宇宙ステーションに設置された日本の実験棟「きぼう」を中国以外の国に使用させると報道され、中国メディアがこれを問題視する報道をしていました
その際に書いたのですが、そもそも中国は国際宇宙ステーション計画に参加しておらず、中国人宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに乗り込む機会はありませんし、日本の実験棟を使用する機会は最初からないのです
ですから、日本が中国を差別し、排除しているわけではありません
国際協力に参加しない中国の態度の方がむしろ異常なのです
そんな中国が独自の宇宙ステーション建設に向けて動いています

中国・宇宙ステーション打ち上げ成功 / 宇宙産業の勢力図が変わる可能性も

報道が煽り気味なのはどうかと思いますが、要するに宇宙空間でドッキング実験をするための機体であり、実用的な宇宙ステーションはまだ先のステップでしょう
これから実験を重ね、本格的な建設にとりかかるのは2020年ですからまだ先の話であり、それがただちにアメリカやロシアに取って代わるものになるとは思えません
中国が建設を予定しているのは、旧ソ連が建設した宇宙ステーション「ミール」のようなものでしょう
「ミール」は1986年に建設が始まり、幾つものモジュールを宇宙空間で連結させて宇宙ステーションを形成し、約15年に渡って運用されました
滞在型の宇宙ステーションによらずとも、スペースシャトルのような往還機を使って宇宙空間で科学技術実験をするという選択肢もあるわけです。実際にアメリカは宇宙ステーション計画には冷ややかであり、自国のスペースシャトルによる宇宙での滞在・実験を推進してきました
その後、スペースシャトルの事故による人命損失がアメリカの考えを変えたのか、一転して国際宇宙ステーション計画に積極的になったのですが
中国がなぜ、多額の費用を投じてまで単独での宇宙ステーション建設に執着するのか、その理由はまったく分かりません
費用や実用性を考慮するなら、アメリカやロシア、日本の推進する国際宇宙ステーション計画に便乗した方が手っ取り早いでしょう
中国といえども、宇宙ステーション計画に際限なく資金を投入できるわけがありません。国威発揚のためだとしても、です
中国政府首脳たちが国際宇宙ステーションに求めているのは、軍事基地としての役割だとも考えられます。宇宙ステーションに核弾頭を積んだミサイルを配備し、地球全体を攻撃の範囲内に置こうとする戦術です。もちろんそんな戦術はバカげているのですが、中国がやらないという保証はありません

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