中日ドラゴンズ落合監督の解任劇

リーグ優勝3回、日本シリーズ制覇1回という実績があれば、プロ野球の監督として十分評価されるべきでしょう
そんな実績を残した中日ドラゴンズの落合博満監督が、契約満了により退団と決まりました。つまり監督として来季以降契約しない、という球団の方針です
そんな解任劇について、メディアはさまざまに書き立てています


「監督の退任が発表された時、『最悪の事態』を想定しましたよ。会見に出てきたのは、球団社長だけ。監督の姿がなかったのです。しかも、今後も会見を開く予定はないというのですから、前代未聞ですよ。日ハムの梨田(昌孝)監督はちゃんと退任会見を開いたのに。『これはまだひと悶着ありそうだな』と思いました」(スポーツ紙中日担当記者)
中日・落合博満監督(57歳)の解任騒動は、最後の最後まで予断を許さない状況が続きそうだ。
というのも、落合監督が球団と結んでいた3年契約の期限は10月31日。一方、10月29日から始まるクライマックスシリーズ(CS)を経て、日本シリーズが開幕するのは11月12日。つまり、CSを勝ち抜いたとしても、日本シリーズ第1戦の時点で、すでに落合監督の契約は切れている。日本一を争う舞台に落合監督が出ない可能性があるのだ。
そもそも、在任期間7年で3度のリーグ優勝、1度の日本一を果たし、今シーズンも激しい優勝争いを繰り広げた落合監督はなぜ退任するのか。その理由としては、監督の高額な年俸があげられている。'04年の監督1年目の推定年俸は1億5000万円だったが、Aクラスに入ったら2000万円、優勝したら5000万円というように、どんどん加算されていく契約になっていて、結果、今季の年俸は3億5000万円前後にまで膨れ上がっていたと見られている。
だが、年俸や観客動員数の少なさというのは、「後付け」の理由に過ぎない。全国紙運動部記者が話す。
「とにかく、監督はサービス精神に欠けていて、親会社である中日新聞や中日スポーツの言うことをきかないし、情報も上げない。そのため、これらの新聞が先発投手の予想を外すなどの事故が起きた。だから親会社は監督への不満を募らせてきた。そんな8年に及ぶ積年の恨みが今回の解任劇の根底にあるのです」
実は今シーズンから、これまで球団職員に認められてきた試合終了後のタクシー帰宅が制限され、試合開催日、職員用に用意されていた弁当の量を減らすなど、複数の経費節減策が講じられている。これらは、球団サイドが仕掛けた落合監督を辞めさせるための作戦なのだと、報道陣の間では考えられている。
(週刊現代の記事から引用)


まだシーズン途中なのですが、球団は後任の監督としてOBの高木守道を起用すると発表しています
優勝争いをしているチームにも関わらず、シーズン途中で監督の解任を決定するのも異例ですが、後任の監督をシーズン中に決めるという対応も異例でしょう
すべては既定路線であり、球団の方針にブレがないとアピールする狙いがあるのかもしれません
落合監督解任の理由は観客動員の減少が挙げられています。しかし、観客減少が監督の責任なのかは疑問です
球団側(新聞社)としては、「燃える男」星野仙一のような新聞紙面を飾れる言動を振りまく人物が好みなのでしょうか?
あるいは球団OBたちから、OBをコーチに起用しない落合監督への根深い反発が背景としてあったのかもしれません
念願かなって球団OBの高木守道が監督になり、コーチにも球団OBが多数起用されるのでしょう。それで強いチームができるかどうかは疑問です
中日ドラゴンズといえば、2007年に韓国のイ・ビョンギュを3年契約で獲得しました走攻守とも抜きん出たプレーヤーとの評判でしたが、守備ではポカがあったり盗塁もできず、打撃も見るものがないという凡庸な選手でした
しかし、球団が多額の契約金・年俸を払った選手という事情もあり、落合監督も仕方なしに先発で使い続け、どうしようもない不振状態に陥ってから2軍に降格させています
助っ人として獲得するならもっとましな選択があったと思うのですが、球団がゴリ押しして連れてきたイ・ビョンギュに足を引っ張られた形です
打てない、守れない、走れない、肩が弱いという落合監督の好みには合わないイ・ビョンギュをそれでも中日新聞・中日スポーツは「ビョン様」と持ち上げていたのが異様でした。イ・ビョンギュの前に在籍していたアレックス・オチョアが抜群の強肩・俊足だっただけに、余計見劣りがしたのです
球団としては韓国のスター選手を獲得し、試合の中継権を韓国のテレビ局に売り込んで幾ばくかの利益を得ようと目論んだのでしょうが
もちろん落合監督は球団の方針を批判もせず、イ・ビョンギュを先発で起用し続け、結果が出せない選手だと証明した上で2軍に落としたのであり、その忍耐には驚くほどです。監督として言い分は山ほどあったはずですが
ともあれ、来シーズンから中日ドラゴンズは弱体化し、OBの口出しに振り回される他の球団と同様の状態に陥るのでしょう

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