日本と米国のアニメの違い「テーマと暴力シーン」
サーチナの記事ではしばしば個人のブログの記述を引用し、それが何らかの公式見解であるかのような扱い方をします
今回はアメリカ人のブログを引用し、日本のアニメは子供向けのアニメなのに「死」をテーマにしたものが多いなど、日米文化の違いを語っていると記事にしています
【米国ブログ】日本と米国のアニメの違い「テーマと暴力シーン」
具体的に日本のアニメーションのどの作品を念頭に書かれた記事なのか、それすら明かされていないのですから、論評するのも困難です
当ブログでも書いたのですが、日本のアニメーションは暴力に寛容すぎるきらいがあるのは事実ですし、登場人物がやたらと死にます(死んだ者が実は生きていたとか、死んでも復活するという設定も多いのですが)
ただし、一般論として「日本のアニメは〇〇だ」と語るやり方は焦点がぼけてしまいやすく、指摘にも説得力が欠けてしまいます
日本のアニメが暴力的だというのなら、スーパーマンやアイアンマンの暴力は正義であり許容されるのでしょうか?
こんな形で日米のアニメーション作品を対比し、論じたところで得られるものは何もないと思います
たとえばアメリカのカトゥーンから、「新世紀エヴァンゲリオン」のような作品は絶対に生まれません。14歳の碇シンジや惣流・アスカ・ラングレーが直面する己のアイデンティティへの問い掛けという作品の妙は、理不尽な暴力なしには成立しないと言えます。人が生きて行く上で、世の中のままならない現実といくつも向き合っていかなければならないのですが、その端的な例として使徒の来襲という暴力が描かれているのであり、「暴力的なシーンだからけしからん。こどもには見せるな」という考えだけで語るのは大きな間違いでしょう
もちろん「新世紀エヴァンゲリオン」を7歳のこどもに見せろ、と主張するつもりはありませんが
日本のアニメーションがすべて深遠なテーマを扱っているわけではなく、個々の作品ごとに論じなければ話がとっちらかってまとまりません
暴力の扱い方も個々の作品によって異なります
それを見て何を思い、感じるかも人それぞれです(好ましくない影響を受ける可能性は否定しませんが)
「火垂るの墓」に関する海外の評価を調べたときにも書いたのですが、米軍の投下する爆弾は13歳以下のこどもたちも容赦なく吹き飛ばします。それこそアメリカが現実に行使している暴力です
それをこどもたちには見せるな、知らせるなと主張するのは大人のエゴであり、アメリカ人のエゴでしょう
見せろとは言いませんが、そうした現実をこどもの目から隠すことだけに必死になっている人の主張には賛同できません
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