中国高速鉄道でまたトラブル 車内に煙が
多くの死傷者が発生した中国高速鉄道事故から一ヶ月を過ぎました
いまだに事故原因は解明されておらず、中国の鉄道当局にその能力があるのかどうか、疑問視されています
一方で8月31日、四川省内を走行中の高速鉄道で車内に煙が発生し、緊急停車するトラブルが発生したと報道されています
故障で緊急停止 列車から煙発生か 乗客がパニック状態の情報も
「たかが煙ぐらいで」と思われる方もいるかもしれませんが、もし電気系統の異常によってケーブルなどが焦げたものであるなら、ケーブルを覆っている塩化ビニールなどが燃える危険も考えられます
塩化ビニールなどが燃えると有毒な一酸化炭素を発生させますので、密閉された車内にいる乗客が死亡する事態も起こりえます
ですから、「たかが煙くらいで」と軽視するのは危険なのです
7月23日に発生した事故では、死亡した犠牲者の遺族と鉄道当局の間で補償交渉がほぼ終わったようです
国営新華社は29日、中国浙江省温州市で23日夜に発生した高速鉄道の衝突・脱線事故で、中国当局が死者の賠償金額を1人当たり91万5千元(約1100万円)に引き上げたと報じた。これまでの公表額は50万元だった。大幅に賠償額を引き上げることで遺族の不満を和らげ、政府批判を鎮める狙いがあるとみられる。
昨年8月に黒竜江省で発生した航空機事故の遺族には96万元の賠償金が支払われており、所得向上などを考慮すると、「50万元は安い」との指摘があった。新華社では引き上げた理由は「遺族から意見を聞き、法律に基づいて交渉した結果」と説明している。
一方、ネット上では30日以降、中国国内外で犠牲者を追悼する集会を開くとともに、中国政府の関連機関へのデモ行進を呼びかける動きがあり、当局は神経をとがらせている。
(日本経済新聞の記事から引用)
「金を払ってやるから黙っていろ」という態度なのでしょうか?
遺族にすれば死亡の保証金の額も重要ですが、誰に責任があるのかを明らかにしてもらわないと無念が晴れないのでしょう
日本の新幹線が重大な事故もなく運行を続けてきたのは、事故防止のために手間と費用をかけてきた結果です
しかし、中国の鉄道関係者にすれば日本は神経質すぎ、事故を怖れ怯えているように感じていたのかもしれません
「1億人死んでもあと10億人いる」と豪語したのが毛沢東です
鉄道当局にすれば乗客が100人死のうが関係ない、という感覚なのでしょう
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