里親の声優が3歳児を殴り殺害した容疑で逮捕

里子として預けられていた3歳のこどもが里親に殴られ、殺害されるという陰惨な事件が起きたと報道されています

昨年8月、東京都杉並区の自宅で里子として預かっていた保育園の女児(当時3)の頭を殴るなどの暴行を加え、死亡させたとして、警視庁捜査1課は20日、同区成田東1、声優、鈴池静容疑者(43)を傷害致死容疑で逮捕した。同課によると、鈴池容疑者は「何もしていない。逮捕される覚えはない」と容疑を否認している。
逮捕容疑は昨年8月23日夜、同区の自宅で里子の渡辺みゆきちゃん(当時3)の頭を殴るなどの暴行を加え、翌24日、急性脳腫脹(しゅちょう)によって死亡させた疑い。
同課によると、鈴池容疑者は24日早朝、自ら119番。搬送先の病院で死亡が確認され、病院側が警視庁に通報した。警視庁の事情聴取に「階段から落ちた」と説明したが、遺体に不自然な傷があったことから、同課は虐待の疑いもあるとみて捜査していた。
みゆきちゃんは2009年9月から鈴池容疑者宅に里子として預けられた。同容疑者と夫(42)、長女(16)、次女(13)と5人暮らしだった。
鈴池容疑者は、遊魚静(ゆな・しずか)の芸名で声優活動していた。
(日本経済新聞の記事から引用)

別の記事によれば、逮捕された鈴池静容疑者は声優や女優業のかたわら、早大大学院で公共経済学を学んだり、心理士として研究も行ったりと、多彩な活動をブログで自ら“PR”していたそうです
死亡した渡辺みゆきちゃんの体にはいくつもの痣があったそうですから、常態的に殴るなど暴行を加えていたと推察されます
なぜ里子に暴行を加えたのか、事情はこれから明らかにされるのでしょう
判断材料がないので勝手な憶測を述べるのは不適切なのですが、あえて仮説を述べると次のようになります
鈴池容疑者は2人のこどもを持つ母親であり、自分の育児体験に絶大な自信があったのでしょう
そんな自身の成功体験を拠り所に里子を預かったと考えられます
しかし、里子である渡辺みゆきちゃんが期待したようには鈴池容疑者になつかず、母親としてのプライドを傷つけられたのかもしれません
対外的には家庭に恵まれないこどもを里子として受け入れるやさしいお母さんを演じつつ、自分の子育ての実績、プライドを踏みにじるようなみゆきちゃんの態度に怒りを爆発させていたと考えられます
見ず知らずの家庭に預けられたのですから、幼児が戸惑い、警戒し、反発したとしても不思議はありません。いわば相手(里親)を試してしたのでしょう
互いの信頼関係を築く段階で鈴池容疑者は我慢ができず、ぶち切れ、怒りを向けてしまったと思われます
敢えて言うなら、自分の育児の成功体験だけを拠り所にした底の浅さが露呈した、とも指摘できます
自分がこれまでしてきた通りにすれば上手くいく、としか思っていなかったのでしょう
しかし、別の生育環境で生きてきたこどもを里子として受け入れる以上、それは新たな育児の試みであり、自分のささやかな成功体験に依存するのは間違いです
そして鈴池容疑者の行動は、「不遇なこどもを里子として受け入れるやさしいお母さん」だと周囲から認めてもらいたいという、自らの欲望に駆られたものだったのでしょう
つまりみゆきちゃんの人生を支えようとする奉仕の精神に支えられたものではなく、自己満足のための行動にすぎなかったとも考えられます
鈴池容疑者の心情が今後の捜査でどこまで明らかになるのかは不明ですが、今後の報道に注目しましょう

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