香山リカ「反原発は引きこもりやニート」発言で謝罪

精神科医の香山リカがコラムで、「ネットの世界を中心に、原発事故にのめり込んでいる人」は「これまで一般社会にうまく適応できなかった、引きこもりやニートといった人たちがその中心層の多くを占めているように見えます」と書いたため批判を浴び、謝罪をしたと報道されています

香山リカ氏が謝罪 「反原発は引きこもりやニート」発言で

問題のコラムはダイヤモンド・オンラインに掲載されたもので、以下のとおりになっています

小出裕章氏が反原発のヒーローとなったもう一つの理由

長文のコラムなのですが、何を主張しようとしているのか伝わりにくい内容です。現代若者論など多くの著作のある香山リカですから、反原発運動にのめり込む若者はネット右翼だとか引きこもりやニートだと決めつけたいのかもしれません
しかし、話がとっちらかってしまい、論旨が不明確になってしまっています
実際に反原発運動に関わっている人々に接し、彼らや彼女らの人となりを調べた上でコラムを書いているのではなく、香山リカの頭の中のイメージを綴っているに過ぎません
その意味で、「レッテル貼り」をしているとの批判が生じるのは当然でしょう
現代の若者は○○だ、とする発想を止めればよいものを、香山リカはそれができないようです
精神科医として、思春期外来で数多くの病理を抱えた若者と直接接してきた経験があると香山リカは言いたいのかもしれませが、彼女が接したのは現代の若者の一部でしかないのです
かつて香山リカはサッカーの応援で「日の丸」を振り、「君が代」を歌う若者を「ぷちナショナリズム症候群」と呼び、批判を浴びました
ナショナリズム的言動を何の屈託なしに、体育会系の爽やかさでやってのける、現代の若者に新たに広がったナショナリズムであり、日の丸・君が代の歴史的意味なんて考えずに、振り、歌う。葛藤のような精神的に辛いことはあえて考えないようにして、今の楽しみに力を注ぐのが特徴だと解説していました
そんな定義がまかり通るなら、ワールドカップに参加したすべての国のサポーターは「ぷちナショナリズム症候群」に毒されていたことになります
日本だけに見られる固有の現象ではなく、広く世界に存在する現象です
結果として、現代の日本の若者気質に言及したつもりが、何の特徴も言い当てられていないのです
今回の、「反原発運動にのめり込むのは引きこもりやニート」発言も同じ誤りを繰り返したようにしか見えません
「ぷちナショナリズム症候群」で批判を浴びた際には謝罪などぜす、持論を貫いた香山リカが、なぜ今回は早々に謝罪したのか不思議です
彼女の立場は「ぷち左翼」ですから、反原発運動に取り組んでいる「ぷち左翼」系団体から抗議された結果、謝罪をせざるを得なかったのかもしれません

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