英国女性殺害 市橋被告の裁判始まる
英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさんが殺害された事件で起訴された市橋達也被告(32)の裁判員裁判が千葉地方裁判所で始まっています
市橋容疑者は強姦と死体遺棄については認めていますが、殺意はなかったと主張しています
つまり殺人ではなく、あくまで過失致死だと市橋容疑者は言い張っているわけです
千葉県市川市で2007年3月、英会話講師の英国人女性リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22)が遺体で見つかった事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判初公判が4日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で開かれる。
被害者参加制度で参加が認められたリンゼイさんの遺族も、英国から3日に来日して出廷。初公判を含めて6回の公判で結審し、21日に判決が言い渡される。
最大の争点は殺意の有無。検察側が「強姦時に殺意を持って手で首を圧迫した」と主張する一方、弁護側は「大声を上げようとしたリンゼイさんの口を押さえようと、もみ合ううちに誤って首を絞めた」と訴える方針。
市橋被告は遺体発見の翌日に指名手配されたが、顔を整形するなどして2年7カ月余りにわたって逃亡。09年11月、大阪市で逮捕された。沖縄県の島に潜伏したり、大阪府の建設会社で働いたりした逃亡生活の様子を今年1月、手記にまとめて出版し、注目を集めた。
起訴状によると、市橋被告は07年3月25日ごろ、市川市のマンションの自室でリンゼイさんに性的暴行を加えて窒息死させ、ベランダの浴槽に遺棄したとしている。
(共同通信の記事から引用)
7月4日の第1回公判で市橋被告はリンゼイさんの遺族に向かって土下座し、謝罪のことばを述べたようです
さらに、幻冬舎から出版した手記の印税を賠償に充てるとも述べています
こうした行動は反省の現れと見るよりも、裁判を少しでも有利に進めるためのパフォーマンスなのでしょう
改悛の情を強調し、最高刑で死刑もありうる強姦致死罪ではなく、それよりも刑罰の軽い過失致死罪が適用されるのを狙ったものだと考えられます
リンゼイさんの遺体をマンションベランダに置いた浴槽に砂と共に隠し、警察が踏み込んだ際には隙を見て逃走している市橋被告ですから、自首するつもりなどさらさらなく、あくまで自分の犯した罪から逃れようとしたのは明らかです
公判で市橋容疑者が何を語るのかは分かりませんが、自己弁護に終始し、事実関係を自分の都合よく置き換えるのでしょう
さて、殺害されたリンゼイ・ホーカーさんについては実にお気の毒であり、日本滞在中にこのような卑劣な犯罪に巻き込まれたのは日本人の1人として恥ずかしく思う次第です
ただ、イギリスやオーストラリアなど出身の若者が自国での雇用情勢の悪さから就職を断念し、英会話の講師としてアジアや中南米諸国を転々とする生活を気楽に考えて選んでいる風潮があると指摘しておかなければなりません
リンゼイさん個人を批判する意図はありませんが、英会話講師として稼ぎつつ観光旅行気分で世界を回る生活は危険と隣り合わせです
大学も出ておらず、単に英語圏で生まれ育ったから英語は話せるだけではきちんとした語学学校の講師にはなれず、労働条件の芳しくない英会話教室で低賃金で働くしかありません(リンゼイさんは大学を卒業しています)
語学教師を目指すわけでもなく、日銭を稼ぐため英会話を教えるという態度はどうかと思ってしまいます
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