「刑事コロンボ」役ピーター・フォーク死去
ドラマ「刑事コロンボ」で一時代を築いた俳優ピーター・フォークが亡くなったと報じられています
6月23日に亡くなった、刑事コロンボ役で知られるピーター・フォークさんの死因が、心臓麻痺であったことが明らかになった。
ピーターさんは肺炎とアルツハイマーを患っていたが、死因については、養女キャサリンさんが「アルツハイマーが悪化していた」と語るのみで直接の死因については触れていなかった。ロザンゼルス郡の公衆衛生課に登録された書類によると、心臓麻痺によるものだという。
ピーターさんの代表作、「刑事コロンボ」シリーズで、1971年の第1シーズン「刑事コロンボ 構想の死角」を監督したスティーブン・スピルバーグ監督は「僕のキャリアのはじめの頃、他の誰よりも、彼から演技というものについて学んだ」と語り、ピーターさんの死を悼んでいる。
(シネマトゥデイの記事から引用)
「刑事コロンボ」がドラマとして人気を博したのが1970年代で、その後も何度か再放送されたように記憶しています
中でも映画のフィルムの中に別のコマ(写真)を割り込ませ、見ている人間の潜在意識に働きかけるサブリミナル効果を利用した事件「意識の下の映像」が大いに話題になりました
いまでもこのドラマがサブリミナル効果を説明する例として引用されたりするほどです。それだけ視聴者に強烈な印象を植えつけたのでしょう
刑事コロンボ 意識の下の映像 COLUMBO DOUBLE EXPOSURE
サブリミナル効果の俗説については以前、当ブログでも言及しました
映画館で上映されるフィルムのコマの中に、「ポップコーンを食べろ」とか「コーラを飲め」というメッセージを割り込ませた結果、ポップコーンやコーラの売上が急増したとする「実験」によりサブリミナル効果が実証された、とするものです
しかし、「実験」そのものが行われた形跡はなく、ポップコーンやコーラの売上が増えたとされるデータも捏造されたものであるというのが定説です
にもかかわらず、現在でもサブリミナル効果が実在するかのように扱われているのは、「刑事コロンボ」を見た人たちがサブリミナル効果の存在をあっさりと信じてしまったためです
日本では2009年、菅野美穂主演の刑事ドラマ「キイナ~不可能犯罪捜査官」で、「意識の下の映像」そっくりのトリックが用いられています
単純に真似をするのではなく、もっとひねりを効かせるべきだと思うのですが
「心理捜査」とされる刑事ドラマが乱発され、そのほとんどがアメリカの人気シリーズをそのまま真似ているのは恥ずかしい現象です
刑事ドラマ「古畑任三郎」が「刑事コロンボ」のフォーマットをそっくり真似たものであるのは言うまでもありません
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