AFP通信が初音ミクを「リアル世界のヒットメーカー」と報じる
以前にも書きましたが、海外では「日本は地震と津波で壊滅状態」だと思い込んでいる人もまだ多いのかもしれません
しかしその一方で、「日本は何やら奇妙で奇抜なポップカルチャーが次々と生まれる不思議な国」だというイメージも健在だと思います
AFP通信が東京発のニュースとして、初音ミクを取り上げています
日本の10代のポップスター『初音ミク(Miku Hatsune)』には、大勢のファンがついている。ミクは、トップヒットを連発するスターでありながら、ドラッグ使用やスキャンダルなどで人気が落ちることもない、汚れのない存在だ。
レコーディング契約に数千万円規模の契約金を要求することもなく、遅刻をすることもない。かんしゃくを起こして暴れることもなければ、数千人が詰めかけたコンサート会場で2時間のライブをしても汗を流すこともない。
そんなことありえないって?イエスとノーだ。初音ミクは3Dコンピューター・グラフィックなのだ。
ソフトウエア開発者たちや漫画家、それに大勢のファンコミュニティーによる共同作業で生み出された初音ミクは、Jポップシーンで最もホットなスターの1人となった。
7月2日には米国デビューも果たす。米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で7月1~4日に開催される「アニメエキスポ(Anime Expo) 2011」の中で行われるライブイベント「Mikunopolis(ミクノポリス)」だ。
■ライブができるバーチャルアイドル
ミクは、厳密にいえば現実には存在しない。だからといって多数のファンたちの気持ちをそぐことはない。都内で3月に開かれたライブには数千人規模の主に若い男性のファンたちが集まり、ステージ上のスクリーンに映し出されたミクに熱狂した。
ストロボライトとミラーボールが照らし、テレビカメラがとらえるなか、ライブバンドによる演奏が始まると、ファンたちは、ミクが登場する前から頭上でケミカルライトを振っていた。そして、ピクセルのかたまりがステージに現れ、それがミクの形をとると、会場には大歓声が巻き起こった。
ライブショーは、ロックコンサートのすべての要素をそろえていた。観客とスターとの間の軽いやりとりやストロボライト、ドライアイスの噴出、それにアンコールまで。
ミクにあまり興味のない人がこの奇妙なショーを見ると、人類が奴隷のようになってコンピュータープログラムをたたえるディストピア的な未来を容易に連想できるだろう。
だが、事情を知る人やファンにとってこの現象は、通常のコンサートよりもずっと参加型で、共同作業で、インタラクティブな経験だ。というのも、ファンはたんにヒット曲を歌うだけでなく、自らの手でヒット曲を創り出してもいるからだ。
■クリエイティブなシーンを背景に
ミクの背後にあるのは、ヤマハ(Yamaha)のボーカロイド(Vocaloid)と呼ばれるデスクトップミュージックソフトウエアだ。このソフトウエアを使うことで、ファンは文字通りミクに歌を歌わせることができる。歌詞を入れ、メロディーを入れて、合成音声トラックをつくることができるのだ。
2007年に初音ミクを生み出したのは、北海道札幌市のクリプトン・フューチャー・メディア(Crypton Future Media)。声優・歌手の藤田咲(Saki Fujita)さんが声を担当した。
そしてミクに命を吹き込むよう促されたファンたちは、動画サイトのユーチューブ(YouTube)やニコニコ動画(Nico Nico Douga)に、3万作品以上の楽曲や動画などを寄せた。
あふれるような創作活動からは、多くのヒット曲が誕生した。初音ミクたちボーカロイドの楽曲を集めたコンピレーションアルバムは、2010年5月に日本の週間アルバムチャートで1位に登りつめた。
記事の内容は周知のことばかりで、特に目新しい話はありません
唯一あるとすれば、「ユーチューブ(YouTube)やニコニコ動画(Nico Nico Douga)に、3万作品以上の楽曲や動画」がアップされているという部分でしょうか
それだけのボリュームとなると、単なる一過性のブームではないと海外の人たちにも伝わるでしょう
さて、Youtubeでは相変わらずK-POPの嵐が吹き荒れています。大して話題性もないK-POPグループの楽曲が再生回数1000万回を超えており、そのわざとらしさにはうんざりです
アルバイトを雇って朝から晩まで再生ボタンを押す作業をさせているのか、と思ってしまいます
そんな押し売りのブームとは違い、日本ではダンスを動画サイトに投稿するのがちょっとブームです
「恋愛サーキュレーション」 踊ってみた
ルカルカ★ナイトフィーバ 台湾IN高雄
振り付けはダンスを愛好する素人によるもので、プロによるものではありません
素人のダンスの動画ですが、再生回数はなかなかのものです
初音ミクのようなボーカロイドに自分たちで作った楽曲を歌わせるのも、自分たちで振り付けたダンスを披露するのも同じ発想でしょう
これだけ日本では活発に創作活動が行われているわけで、「最近の若者は」などと決めつけるのはどうかと思います
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