日韓合作アニメの黒歴史「ガイスターズ」
「日本のアニメーションが生き残るためには、積極的に海外の企業と手を組み合作するしかない」と主張するジャーナリスト、経済評論家がいます
その提言は今に始まったわけではなく、かなり以前から海外の企業と手を組んで合作が行われてきたのですが、成功した例があったのかなかったのか、検証するために合作のアニメーション作品をいろいろと取り上げ、紹介しています
日仏合作のアニメーションの紹介が続きましたので、今回は韓国との合作を取り上げます。2001年にテレビ東京で放送された「ガイスターズ」
オープニングだけ見ると、なかなかよさげな出来になっています
原作は韓国ですが、監督、シリーズ構成、脚本、演出、作画監督、メカデザイン、音楽などは日本人スタッフが務めています
韓日 合作 アニメーション 『ガイスターズ』 出帆
合作なのですが、まるで韓国が製作を指揮しているかのような報道です
韓国の公式ホームページでも、「純韓国産のアニメ」だと紹介しており、「アジア市場を狙うため、日本人スタッフの力を少し借りただけ」と主張していました
いつものような韓国の言い分ですが、こんな相手を手を組んで合作をする価値があるのかと思ってしまいます
この作品で韓国が担当していたのは3Dの動画部分だけです
なお、全部で26話が製作される予定でしたが、韓国での視聴率が低迷したためと、日本側のニメーション製作会社の経営悪化により、製作資金調達が困難となり13話で打ち切られたようです(日本では26話放送されたとwikipediaに書かれています)
上記の韓国の公式ホームページでは、「韓国の資本によって製作されているからこの作品は純韓国産アニメだ」と紹介していたのですが、製作資金の調達もままならなかったようです(もちろん、100%韓国の資金で製作されていたわけではなく、日本側からも資金で出ていたのですが、彼らはそれを無視しています)
もう少し詳細が知りたいところで、さまざまな動画サイトを検索してみましたが本編の映像は見つかりませんでした
インターネットで拾った情報では、ストーリーがダーク過ぎて、視聴者がついて行けなかったとの意見もあります。それはそれで、マニアの厨二魂をくすぐるわけですが
要するに韓国が日本との合作を求めてくるのは、「日本風アニメーションを作って海外へ輸出し、手っ取り早く儲けたい」からでしょう
日韓友好を叫ぶ人たちもいますが、韓国の独善的な商売にわざわざ手を貸す必要はないだろうと自分は思います
amazonで検索すると、「ガイスターズ」のテレビシリーズのDVDが1枚40円という値段で販売されており、目を疑います。在庫処分価格という意味でしょうか?
資料的価値を考えれば、DVDを揃えようかな、という気になってしまいます
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