押尾学 2審でも懲役2年6月の有罪判決
押尾学の事件にはこれまで関心を払い、度々取り上げてきました
押尾学は合成麻薬MDMAの使用を認めており、その点で争いはありません。問題はドラッグセックス中に急性中毒で死亡したホステスの女性を、押尾被告が適切に介護したかどうかという責任の範囲を巡る解釈にあります
押尾被告側の主張は、女性は急性中毒により死んだと判断できる状態にあったため、救急車を読んでも助からなかったとしています。すなわち、直ちに救急車を呼ばなかった押尾学の過失責任は極めて限定的に見るべきであり、実刑ではなく執行猶予付きの判決が相当だと主張してきました
合成麻薬MDMAを一緒に飲んだ女性の容体が急変したのに、必要な救護措置をとらなかったなどとして、一審の裁判員裁判で保護責任者遺棄罪などで懲役2年6月の実刑判決を受けた元俳優、押尾学被告(32)の控訴審判決が18日、東京高裁であり、出田孝一裁判長は被告側の控訴を棄却した。
被告側は「心臓マッサージなど適切な措置をした」として、保護責任者遺棄について無罪を主張したが、出田裁判長は判決理由で「現場には被告と被害者の2人しかおらず、被害者が錯乱状態に陥った時点で、一般人には手に負えない状況になっていた。速やかに119番通報をすべきだった」として退けた。
一審・東京地裁判決は「確実に救命できたとはいえない」として、法定刑のより重い保護責任者遺棄致死罪の成立は認めなかった。検察側は控訴しなかった。
(日本経済新聞の記事から引用)
高等裁判所の判断は、「速やかに119番通報すれば、救命可能性は相当程度あった。通報によって自らの薬物使用が発覚するのを恐れ、放置した心情は卑劣」と押尾被告責任を厳しく指摘しています
執行猶予付きの判決を得て、何とか刑務所行きを免れたい押尾学ですが、「卑劣」とまで指摘され、しかも実刑判決で刑務所行きですからダメージは深刻です
弁護士相手に愚痴りまくったのではないでしょうか?
記事の中で、押尾学が死亡した女性の遺族に対し、損害賠償金100万円を送付したと書かれています
随分と少ない金額だと思われる方もいるでしょうが、これは押尾学側が「私の過失責任はこれくらいの限られたものだ」というメッセージでしょう
損害賠償として1000万円や2000万円を支払ったなら、それだけ過失責任が大きかったと認める結果になります
多額の損害賠償を支払うのはまずい、と弁護士が判断したのではないでしょうか?
もちろんこうした対応は遺族の感情を逆なでするわけで、押尾学は遺族との和解の道を自ら閉ざしたと言えます
押尾学が芸能界復帰を考えているのであれば、遺族との和解は必要でしょう。和解が成立しない限り、押尾学は犯罪者のイメージを払拭できません
刑事裁判で執行猶予を勝ち取るのを優先するあまり、遺族の感情を傷つけまくるような発言(「MDMAは死亡したホステスが持参した」と主張し、救急車を呼ばなかったのは「既に死んでいたから」と弁護士が釈明)を繰り返してきましたのですから、遺族側が態度を硬化させるのは当然です
押尾学と弁護士は裁判への対応を誤ったと言えるでしょう
この先、最高裁判所まで争うつもりのようですが、ただ事件の決着を先延ばしするだけであり、悪あがきする姿を晒して評判を落とすだけです
むしろ速やかに自分の責任を認め、遺族との和解を最優先させた方が早く決着をつけられたはずですし、押尾学のイメージ低下を食い止められたかもしれません
プライドに執着する小心さゆえに、自らの罪を受け入れられなかったとも考えられます
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