韓国アニメの日本進出 「虹の戦記イリス」
韓国のアニメーションを当ブログで何度か取り上げていますが、どうしても日本の作品のパクリとして語る形になってしまいます
限りなく日本のアニメーション作品を模倣すれば、日本の作品と同じレベルに到達できると考えてきたのでしょうが、結果としては劣化コピーでしかありません
ならば韓国らしいオリジナル作品を、と思ったのですが紹介するのに適当な作品が思い浮かびません
そこで今回は韓国が日本のアニメーションのフォーマットをとことん取り入れた作品と思われるものを紹介します
1999年にNHKの衛星放送で放映された韓国製アニメーション「虹の戦記イリス」は原題を「緑の戦車ヘモス」と言います
当時の状況や、「虹の戦記イリス」の作品評は以下のウェッブサイトで紹介していますので、御覧ください
「韓国アニメ事情」
Youtubeの他、幾つかの動画サイトを見て回り、「HAMOS. THE GREEN CHARIOT」のタイトルでも検索しましたが、動画は上記の日本版オープニングと韓国版オープニングしか見つかりませんでした
韓国の動画サイトになら映像があるのかもしれませんが
本編は全26話で、各話の概要は以下のサイトにまとめられています
粗筋を読む限り、なかなか壮大な世界観をもったSF作品です
しかし、日本での放送でさしたる人気が得られなかったのは、やはりキャラクターや登場するメカの魅力が乏しかったからなのでしょうか?
シリーズ本編を見ていないので、これは何とも言えません
実際に視聴した方の感想をブログ等で読むと、ご都合主義的な展開や、登場人物のつじつまの合わない行動など、見ていて引っかかるところが多々あったようです
ちなみにオープニング動画に登場するロボットが本編で登場するのは第11話からであり、主役級のメカなのにちょっと出番が遅い気がします
上で紹介したサイト「韓国アニメ事情」の中では、「結果として『虹の戦記イリス』は日本に本格的な韓国アニメ上陸の先鋒であったが、その成果を十分に発揮することなく放映終了したように感じる。だがそれは決して韓国アニメの失敗ということではなく、今まで日本のアニメが韓国に入っていた状況を打破し、韓国で企画、制作されたアニメが日本でも放映されたという実績を残したと言う点では今後につながるものではなかったろうか?」とまとめているのですが、昨今の状況を見る限り「今後につながるもの」があったと言えるのか疑問があります
確かに数は少ないのですが、韓国のアニメーションがNHKの衛星放送などで放送されていますから、「虹の戦記イリス」が道をつけたと言えるのでしょう。しかし、誰の記憶にも残るようなヒット作、良作と呼べるものはありません
それは日本のアニメーションファンが韓国作品の良さを理解できないためではなく、結局のところ韓国のアニメーションのクオリティが大きく改善されたとは言い難いからでしょう
続く文脈では日韓による共同制作の話が触れられています。ですが指摘されるとおりのメリットがあるのかは疑問です
韓国のアニメーション市場は日本よりはるかに小さいのが実情です。テレビ局への販売は商売になりますが、録画された動画がインターネットにアップされてしまうためDVDは売れず、利益がでません。韓国市場を当て込んだ商売をしても、さほど儲からないのです
韓国側の安い労働力を使って動画を作るだけなら、共同制作などに踏み切らずとも現状(日本が発注して韓国が下請けになる構図)のままで十分です
2004年にはアニメーション「新暗行御史」が日韓の共同制作で公開され話題になりましたが、ヒットしたと感じたアニメーションファンはいないでしょう
検索すると日韓共同制作のアニメーションは「新暗行御史」を含めて23作品、名前が見つかります
しかし、日本が制作しているアニメーションの数からすれば、共同制作が定着しているとか、拡大傾向にあるとは言えない状況です
共同制作が拡大するには、韓国側が魅力的な材料(原作や脚本、オリジナルキャラクター、動画作成上の革新的な技術、資金など)を提供する必要があります。今の韓国には資金面以外に提供できるものがないのですから、共同制作を手がけて利益を分け合う関係を築くのは無理でしょう
テレビドラマや映画でもしばしば日韓の共同制作がありますが、これといって成功した作品はなく、政治的な思惑により無理やり共同制作をやっているように見えます
そんな強引なやり方が日韓双方のためになるとは思えません
今回のアニメーション「虹の戦記イリス」は今回はオープニング動画を見ただけで、作品の話そのものが少なくなりました
また、業界関係者でもないのにアニメ業界を知ったかぶりをして語るのは恐縮の限りです。「まあ、そんな見方もあるのかな」と受け流していただければ幸いです
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