「魔法少女モノ」アニメ-ションの人気ランキング
久々にアニメーションの話題です
日本のアニメーションにはロボットやらスポ根など、いくつか特徴的なジャンルがあります。その中でも「魔法少女モノ」は長く人気を集めてきたジャンルでしょう
NTTドコモの調査による「印象的な魔法少女ランキング」の結果が発表されています
印象的な魔法少女アニメランキング
1位 6505票 ひみつのアッコちゃん
2位 3443票 おジャ魔女どれみ
3位 2367票 美少女戦士セーラームーン
4位 2069票 魔法の天使クリィミーマミ
5位 1238票 カードキャプターさくら
6位 928票 魔法のプリンセス ミンキーモモ
7位 662票 ふたりはプリキュア
8位 582票 魔法少女リリカルなのは
9位 428票 赤ずきんチャチャ
10位 320票 魔法騎士レイアース
放送された年代=視聴していた世代です。各人がリアルタイムで視聴していた作品を選択する可能性が高いのですから、これが世代間を超えた普遍的な評価だとは断定できません
例えば「魔法少女モノ」アニメーションの元祖とも言える「魔法使いサリー」は、あまりに古い作品であるためこのランキングには登場しません
「ひみつのアッコちゃん」は、3度にわたりアニメーションが放送されています
第1期が1969年から1970年に放送され、第2期が1988年から1989年、第3期が1998年から1999年の放送です。視聴した層が多いため、群を抜いた支持を集めたのでしょう
ただ、最近では「魔法少女リリカルなのは」や「魔法少女まどかマギカ」といった男性アニメーションファン向けに作られている作品もありますから、すべてを同じジャンルとして語るのは無理があるのかもしれません
さて、あらためて魔法少女モノとはいったい何かを考えてみます
基本的にヒロインはボーイ・ミーツ・ガールの時期より前、思春期前期辺りに位置するのが前提だと思います。思春期まっただなかとなれば、魔法を使って恋を授受させようとするわけで、それではストーリーが成立しません
同時に、視聴者の対象を小学生に設定していると思われるので、その年代に沿った話題を織り込む必要があります。実際には幅広い年齢層の視聴者がいるのですが、
そこはやはりスポンサー企業はキャラクターグッズの販売で収益を得る必要があるので、特定の年代に的を絞った営業が不可欠です
中国ではさかんにTV放映用アニメーションが作られていますが、収益を確保するビジネスモデルが成立しないため、アニメーションビジネスは儲からない構造になっています(テレビ局が放送用に買い上げるだけで、それ以外に収益を確保する手段がない。キャラクターグッズもニセモノが出回るため、収益に結びつかない)
一方、日本ではアニメーショングッズ、キャラクター商品、食品にアニメのキャラクターを利用して販売促進をかけるビジネスモデルがあります
古いデータですが、2005年時点で、「プリキュア」関連の売上は「ワン・ピース」の3倍という数字があります
魔法少女モノは少女たちのハートをがっちり掴んで売上に結びついているのだと、あらためて認識させられます
それだけ「魔法少女モノ」には思春期前の少女たちへの浸透力、影響力がある証でしょう
精神科医斎藤環には「戦闘少女の精神分析」(ちくま文庫)という評論があり、その中でちらりと「魔法少女モノ」にも言及はしています。しかし、十分考察にページを割いているとは言えません
誰か、「魔法少女モノ」に踏み込んだ評論を書いてくれるとよいのですが
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