劣化版「けいおん」 韓国のパクリアニメ「Super Hams Band」

韓国のアニメーションに関係した2009年のニュースに、「けいおん!」のパクリアニメーションがあるとの情報を発見しました
当時、動画が手に入らなかったのでそのまま放置していたのですが、動画が見つかりましたので取り上げます
タイトルは「Super Hams Band」で、韓国ではこれを「シューポーヘムスベンドゥ」と発音するそうです
あれこれ言うより、まずは視聴してください


動画の絵的センス、クオリティは京都アニメーションと比べものにならないくらい悲惨なレベルです。もちろん、韓国の制作会社は、「女の子のバンド」を取り上げただけで
「けいおん!」のパクリではないと言い張るのでしょうが
言うまでもなく「けいおん!」は、ギャグアニメ風でありながらも登場人物の内面を掘り下げ、彼女たちの成長を活き活きと描いて見せたがゆえに人気を得たアニメーションです。制作には京都アニメーションの女性スタッフが大勢加わり、女子高生の生活感がそこかしこに反映されています
そうした極め細やかな作り手の取り組みがあってこそ、「けいおん!」は社会現象とも言えるほどの人気を得たのでしょう
ところが「Super Hams Band」にはそうした取り組み姿勢も感じられず、作り手の意図も伝わってきません。騒がしいだけのアニメーションです
こうした粗雑なアニメーションを作り、低価格で海外に輸出するのが韓国の商法なのでしょうが、果たしてその先に何があるのかと思ってしまいます
海外のアニメフォーラムを覗くと、「澪はオレの嫁だからな」との書き込みは珍しくもありません。海外のアニメーションファンも、日本のアニメーションのキャラクターに惚れ込むくらい、そこには存在感があるのです。そんなキャラクターを創出し物語を描き上げるからこそ、日本のアニメーションはリスペクトされるのでしょう
この「Super Hams Band」の登場人物に惚れ込む人間はいるのでしょうか?
この「Super Hams Band」がリスペクトを得られるとは到底、思えません
日本のアニメーションを真似ているのに、どうしてこれだけひどい作品が出来上がるのか、不思議な気さえします
さて、話が長くなりましたが、このひどいパクリアニメーションの存在を知ったのは、以下の韓国メディアの報道を取り上げた「2ちゃんねる」のスレッドでした
いつのもように蚯蚓記者の翻訳を引用します


コナンの成功で見た韓日アニメの差
今年7月29日韓国で封切りした日本アニメ<名探偵コナン:漆黒の追跡者>が3週で観客60万を越え、歴代日本アニメ興行4位に上がった。<名探偵コナン>より上位にあるアニメは<千と千尋の神隠し><ハウルの動く城><崖の上のポニョ>で、すべて宮崎駿の作品だ。
(中略)
21世紀に入って、日本アニメ業界に大きはヒット作がなく、沈滞期に入ったと言われるが、システム自体は大きく揺れない。漫画ヒット作がアニメで大成功をおさめる王道はもちろん、押井守や今敏のように芸術的に認められる監督のアニメは劇場で成功をおさめられないとしてもDVDなど付加版権と海外市場での収益などで収支を合わせる。大ヒット作はないが、特定マニアを対象に作品が細分化され、多様性という側面では望ましい姿を見せることもある。<東のエデン>や<東京マグニチュード8.0>のように原作なしで成人観客を対象にしたTVアニメも作られるのが日本だ。
反面韓国の状況は良くない。今年は劇場用アニメが一つも封切られなかった。成功を収めるアニメは<ポロン・ポロン・ポロロ><ベッコム>等主に乳児用だ。私達の子供たちは小さい頃これらを見て育ち、小学校3、4学年になればすぐに日本アニメにはまる。韓国の乳児用アニメは海外の作品と比べてみても全く遜色はないが、少し年齢層が高くなれば韓国アニメは遅々として進まなくなる。
優れた原作がないことも一つの理由だ。アニメは大人も楽しめるが、どうしても基本は中学生までの子供たちだ。韓国漫画は成人読者を主要ターゲットとするウェプトゥーンが成長したが、出版漫画のヒット作に簡単に続かない。特に子供たちがおもしろく見る漫画はさらに不足だ。漫画、アニメ、ライトノベル、ゲームのそれぞれが躍進しているが、それらがシステム化された巨大な産業に集約されない。今韓国に必要なのは漫画やライトノベルのヒットからTVアニメにつながる安定したシステムと見られる。
ソース:JPニュース(韓国語) コナンの成功で見た韓日アニメの差


優れた原作がないから、「日本からパクればいい」と考えるのでしょうか?
前にも書きましたが、日本では劇場版アニメーションが毎年10本以上制作され、封切られているのですが、「アニメーション強国」を自称する韓国では劇場版アニメーションの制作もままならない状況にあります
「テレビ放映のアニメーションを劇場版で展開しているだけではないか?」と言われるかもしれませんが、それでも映画館に観客を集め、DVDも売れるのです
中国や韓国のアニメーションが収益に苦しみ、ビジネスモデルすら確立できないでいるのとは、雲泥の差があります

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