フラれた男子中学生 ナイフで女生徒を襲う
埼玉県内の中学校で、女子生徒に告白したもののフラれた男子中学生がナイフで襲いかかり、殺人未遂容疑で逮捕される事件がありました
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殺人未遂ともなれば、「中学生の他愛のない恋愛ごっこ」として片付けるわけにはいきません
現に数日前、新潟県の長岡高等専門学校で、女子生徒が男子生徒に刃物で30箇所も刺され殺害される事件が起きています
新潟・長岡高専転落、女子学生に30カ所以上刺し傷
こちらの事件について、産経新聞は「無理心中?」と報じていますがこの扱いは疑問です。殺害された女子生徒と、飛び降りて自殺を図った男子生徒が交際していた事実があり、将来を悲観して心中を企図したのなら「無理心中」として報道するのもありでしょう。しかし、それが確認できていない段階で無理心中と扱うのは不適切です
殺人事件として扱うべきでしょう
さて、フラれたことで逆上し、ナイフを振り回して相手の女子生徒を襲うという短絡的な犯行なのですが、人の命を奪おうとする行為ですから軽く見るべきではありません凶悪な犯罪です
中学生や高校生がこうした凶悪な犯行に及ぶのは、フラれた体験を「もう生きていけない。相手を殺して自分も死のう」と思いつめたるからだと思われます
そこには恋愛の基本である、相手を慈しみ大切にしようとする気持ちは微塵もないわけです
「フラれたくらいで大げさな…」と決め付ける前によくよく検討する必要があります
フラれたために相手を殺害しようとしたこの男子中学生は、絶望感や怒り、屈辱、羞恥などがこみ上げてきて、結局は相手を殺すという怒りを全面的に押し出す行動によって自分の屈辱感や羞恥を覆い隠そとしたのでしょう
つまりは相手に怒りをぶつけることで責任を転嫁し(あの女が悪いと決めつけ)、逃げようとしたのでしょう
自らの責任を棚に上げ、相手に非があると決めつけるような思考の持ち主である可能性が考えられます
中学3年生のこの時期に殺人未遂事件で逮捕されたのですから、家庭裁判所でたとえ不処分となっても高校進学はフイになると思われます。その結果、「こうなったのはすべてあの女のせいだ」と逆恨みし、再びナイフで襲撃するかもしれません
そんな事態にならないよう、関係者は「フラれたくらいで…」と事態を軽視するような扱いは避けてもらいたいところです
「フラれたくらいで…」と事態を軽視し、お説教で済ませるような対処方法だと、この男子中学生は自分の問題(相手に責任を押し付け、怒りをぶつけることで逃げようとする)を直視できず、内省を深めたりはできないでしょう
人生で挫折を味わうたび、誰かのせいにして暴れる迷惑な大人になってしまうかもしれません。恋愛のもつれから交際相手の女性を殺害する事件は頻繁に起きています
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