NHK「無縁社会」の演出ありきに批判
NHKのドキュメンタリー企画「無縁社会」は大きな反響をもたらした番組ですが、その中で過剰な演出が問題視されています
NHKスペシャル「無縁社会~新たなつながりを求めて~」(2月11日放送)に出演した女性は、友人も家族もいる環境ながら、NHKの意図的な演出によって「孤独で無縁な女性」であるかのように描かれたと抗議しています
NHK「無縁社会」で過剰演出…出演者から苦情
NHKが番組の制作意図に沿って事実をねじ曲げて報道する、演出ありきの手法に走って批判を浴びたのはこれで何度目でしょうか?
NHKスペシャルだけでも、「奇跡の詩人」問題や「「NHKスペシャル/シリーズJAPANデビュー」(第一回「アジアの“一等国”」)での台湾の歴史を歪めた事件があります
過去の番組の問題点を語ると長くなってしまいますので割愛しますが、NHKはドキュメンタリー番組と謡いながら事実関係をねじ曲げ、視聴者に間違った印象と与える演出手法を平気で使います。そのたびに批判されているのですが、同じ演出技法を用いて騒ぎになるのがしばしばです
今回の「無縁社会~新たなつながりを求めて~」(2月11日放送)は、「無縁社会の中で孤独な生活を強いられている人たちがインターネットの世界に逃げ込んでいる」という、結論ありきの番組でした
そこにはインターネットの掲示板、ブログ、ソーシャルネットワークも、現実世界でコミュニケーションが取れない人たちの逃げ場所にすぎない、と決め付けるNHKの偏見があります(正確には今回のNHKスペシャル制作班の偏見です)
言い換えれば、NHKスペシャル制作班は「地域で孤立する老人」とか、「インターネットは孤独でコミュニケーション下手な人間の逃げ場所」といった偏見(彼らの結論)を映像化しようと企図し、番組の中で登場させた人物の個人的な背景などを無視しても構わないと考えた、と指摘できます
老人の孤独死は大きな社会問題ですが、それをできるだけインパクトを与えるよう演出し、事実をねじ曲げて報道しようとするNHKの姿勢は批判されて然るべきです
そんな演出などせずとも、社会の一面を切り取る方法はいくらでもあるわけで…
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