与謝野経済財政相、年金支給年齢引き上げに言及
増税派と見なされている与謝野馨経済財政担当大臣が、年金の支給開始年齢を現行の65歳から70歳へと引き上げる案について、可能性を示唆したと報じられています
与謝野経済財政相、年金支給年齢引き上げに言及
これまでの政府のやり方からすれば、7年から8年の移行期間を設定し、支給開始年齢を65歳、66歳、67歳と小刻みに段階的に以降されるのが慣例です
おそらくは国民の反対意見をなだめるため、年金支給額を減額して65歳から受給できる選択権は残すのかもしれませんが
そもそも国民年金は65歳から年金が受給できる制度として国が実施したものであり、これを一方的に70歳からの支給に切り替えるのは国民を欺く行為です
小泉政権の折、平成16年夏、民主党に呼びかけて年金や医療保険を含めた社会保障制度の抜本的な改革について協議するとの合意に応じておきながら、「このままでは自民党政権に埋没してしまう」との身勝手な理由で民主党は協議参加を拒否。社会保障制度改革は頓挫してしまいました
いまさらながら、国民年金や厚生年金の支給開始年齢を引き上げるとの方針を出してくるのか、と呆れるばかりです
それならなぜ、あのとき、社会保障制度改革の協議をしなかったのかと言いたくなります
当時、自民党、公明党、民主党の3党合意が成立したのですが、これに関わったのが民主党の岡田幹事長でした
さて、この年金支給開始年齢引き上げに踏み切ろうとするなら、内閣が吹っ飛ぶのは火を見るより明らかです
それを承知の上で菅直人首相は着手するのでしょうか?
予算案成立さえ覚束無い現状で、首相の退陣か衆議院解散が迫られるのは確実な情勢ですから、「改革に取り組もうとした内閣」としてのアリバイ作りのために無理を承知で踏み切るのかもしれません
もうヤケクソと言うしかないのですが
「行政の無駄を省けば財源などどうにでもなる」と言ってきたのは民主党です
「高速道路は無料化できる」と吠えまくっていたのは菅直人です
財源はどうにもならず、高速道路は田舎の路線の一部を無料化するのが限界で、これで有言実行内閣と称しているのですから、国民が怒るのは当然でしょう
そして今度は年金の支給開始年齢引き上げなのです
一刻も早く衆議院を解散させ、民主党を政権から駆逐しないと日本はダメになってしまうと強調しておきます
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