ジュネーブ国際音楽コンクール 萩原麻未さん優勝
日本からまた将来が期待される若手演奏家が登場しました
ジュネーブ国際音楽コンクールのピアノ部門で広島出身の萩原麻未さんが優勝したと報じられています
ジュネーブ国際音コン:萩原麻未さんが優勝…ピアノ部門
音楽コンクールは数多くありますが、ジュネーブ国際音楽コンクールは難易度が高く、1位をなかなか出さないことで知られています
ちなみに世界3大ピアノコンクールは、エリザベート王妃国際音楽コンクール、ショパン国際ピアノコンクール、チャイコフスキー国際コンクールで、シュネーブはそれに次ぐ位置にあるとされます
共同通信の記事ではわざわざ、「指揮者とピアニストの恋を描き、テレビドラマや映画にもなった漫画『のだめカンタービレ』の主人公、野田恵が留学した設定となっているパリ国立高等音楽院の修士課程で学んだという」と書き添えていますが、ご愛嬌でしょうか
わざわざそんなことを書かなくても、と思ってしまいます
萩原さんは広島音楽高校を卒業後パリのコンセルヴァトワールに留学しており、東京の音楽系大学で教育を受けていない人間が国際コンクールで優勝するのは極めて珍しい例なのだそうです
東京とその近郊にある音楽系大学でピアノを学び、卒業する学生は毎年100人を超えるのでしょうが、国際的な音楽コンクールで入賞できるのはほんの数名にすぎません
コンクールの入賞歴がすべてではありませんが、コンクールの入賞歴なしにプロの演奏家になるのは困難であり、十分な収入は得られないでしょう
また、コンクールに入賞しても演奏家として大成できず、消えてしまう人もいます
クラシック音楽のコンクールでは日本、中国、韓国の出身者が台頭し、数多く入賞しているのですが、「技術面では優秀だが・・・」と言われることも多いそうです(つまり、テクニックはすごいが音楽性、創造性に欠けると言いたいのでしょう)
教育熱心で才能ある若者を輩出しても、クラシック音楽に親しむ文化がなければ優れたプロの演奏家は育たないのかもしれません
つまりはお金を払って演奏会に通う聴衆がいなければ、プロの演奏家は育たないのです
そう書きながらも自分自身、演奏会に通うのを止めて10年近く経っています
年内は無理ですが年が明けたら1度、演奏会へ出向き、あの雰囲気を味わいたいものです
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