大学生が同級生の同性愛行為をネット中継
米ニュージャージー州にあるラトガース大学で、寮のルームメイトの同性愛行為を隠し撮りした上にインターネットに流した学生が2人、逮捕されたと報じられています
隠し撮りの被害に遭った男子学生は投身自殺しています
米ニュージャージー州ミドルセックス上級裁判所は21日、ウェブカメラで同性愛者のルームメートを不法に撮影したとして、インド系移民の大学生のダルン・ラビ被告(20)に禁錮30日の有罪判決を言い渡した。禁錮10年の判決が言い渡される可能性もあった。
ニュージャージー州、ラトガース大学寮のルームメートを撮影したウェブカメラ動画を友人たちと共有したラビ被告には、さらに国外退去処分を言い渡される可能性もあったが、判事はそのような処分を推奨しないと述べた。
この事件では、恋人との性的な関係をインターネットで中継された同性愛者の学生(当時18歳)が隠し撮りをされた後に自殺したため、ネットいじめや同性愛バッシングをめぐる全米規模の論争を巻き起こした。ラビ被告はルームメートの自殺に対する罪は問われなかった。
判決を前に、グレン・バーマン(Glenn Berman)判事はラビ被告を厳しく叱責。「陪審員12人が質問事項24件に『有罪』と口にするのを合わせて288回聞いた。だが被告からの謝罪は一度も聞いていない」とバーマン判事は述べ、ラビ被告は「自分の行いと、それによって生じた苦痛を消し去ること」ができないだろうと語った。
判決を受け、ニュージャージー州の同性愛者権利団体「Garden State Equality」は、「軽くたしなめる程度の判決で、いじめを受けた人に対する侮辱」と述べ、「信じられない」判決だと厳しく批判した。
(AFPの記事から引用)
同性愛を賛美するつもりはありませんが、差別したり迫害すべきではないと考えます
前にも書きましたが、アメリカでは同性婚を認める地域もあり性に開放的なイメージをもたれている方も多いと思います。しかし、それは一部の地域だけであり、大部分は保守的な考えが強く同性愛に対する偏見、差別が根強く存在します
それは単に同性愛者を避ける、近づかないというものではなく、同性愛者は忌むべきものだから連中には何をしてもよいのだ、という誤った確信となって存在しています
そうした差別意識が今回のような事件を引き起こしていると推察できます
銃を乱射し13人を殺害したコロンバイン高校銃撃事件でも、犯人の高校生はホモ扱いされ暴行を加えられるといういじめを受けていました
男性の場合、自分は同性愛ではないと自覚していても、「もし同性愛者になったらどうしよう」との不安が常につきまといます。そんな同性愛恐怖を否定するためにも、同性愛者に対し攻撃的な行動に走ると考えられます
また女性の場合も、同性愛行為は不道徳であるとする宗教観が染み付いていますから、日本のアニメーションの同性愛をほのめかすような表現にも過敏に反応し、けしからんと憤ったりします
日本があまりに同性愛問題について無頓着すぎるため、漫画やアニメーションにも平気で同性愛を登場させたり、それをネタにしているのも憂慮すべきなのでしょうが
話をアメリカに戻して、同性愛を不健全で不道徳なものだとする意識が護持されている限り、こうした同性愛者に対する嘲りや攻撃は繰り返されるでしょうし、犠牲となる人間が出るのを止められないと思います
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