福岡旅館女将殺害事件を考える1 逮捕された医師

5月末に福岡県大牟田市の旅館で、経営者の女性(79歳)が絞殺された事件で、仙台市の病院に勤務する医師が犯人として逮捕されました
しかし、仙台に住む医師がなぜ九州の旅館に宿泊していたのか謎のままであり、当時この医師は無断欠勤で失踪状態だったといいます
週刊朝日の記事を読んでも失踪しなければならない理由があったとは思えません


若手医師として多忙な日々を過ごしていたと推測されますが、それでも周囲の人達は失踪する予兆のようなものは感じていなかったようです
失踪する前段階としては遅刻や無断欠勤がしばしば繰り返されるとか、ぶつぶつと独り言を口走るようになるとか、仕事が手につかず放置しているとか、ヒゲを剃らなかったり髪がボサボサなど身だしなみに無頓着になるなど、幾つかの特異な行動が見られます
この他、借金催促の電話が職場に頻繁にかかってくるとか、取り立て人らしき人物が職場に押しかけてくる、といった事態もあります
しかし、この医師は借金もなかったようですし、職場の同僚が異常と感じるような言動も示さないまま、突如失踪したようです
失踪してからどのような経緯で九州の旅館に宿泊するようになったのか、あいまいな供述を繰り返していると報道されていますので、警察も手を焼いているのでしょう
そもそも旅館の女将とは面識がなかったのですから殺害する理由が見当たりません
犯行後、乾容疑者は6月23日朝、山口市内で軽乗用車を盗んだとして山口県警に窃盗容疑で逮捕され、大牟田の旅館の客室に残された指紋と一致したため、この事件の容疑者として浮上しました。所持金はほとんどなかったと言います
5月の犯行時はまだ旅館代を支払う程度の金を所持していた可能性もあり、旅館代を踏み倒すために女将を殺害する必要があったのか、謎です。こっそり旅館を抜け出すという手もあったはずです
このように失踪の経緯から殺人事件を起こし逃走を続けるまで、分からないことだらけの事件です
上述のような、失踪前に異常な言動が認められたのなら統合失調症の可能性も考えられますが、同僚の医師たちはまったく気がつかなかったようです
何らかの妄想に駆り立てられ、仙台から九州まで逃げ続けたとも推測できますが、そうだと断定する材料はありません
テレビのワイドショーではコメンテーターが、「薬物をやっていたのではないか?」と発言していましたが、警察も当然尿検査をしたり注射痕の有無は調べているはずです
エリート医師が多忙な生活を乗り切るため、覚せい剤に手を出すという可能性は皆無ではありませんが、いまのところ警察からそのような情報は出ていません
逃走時は同僚の医師の名を旅館の宿帳に記入したり、逮捕時も乾稚宏であることを否認したりと、「解離性の人格障害かな」と感じさせるエピソードがあります
ただ、逃走時に偽名を使ったり、逮捕された際に自分の名を偽るといった反応は一般的なものですから、これだけでどうこうと決めつけられるものではありません
起訴前の精神鑑定が実施されるようなので、その結果を待つしかなさそうです

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