第143回芥川賞・直木賞候補決定

芥川賞と直木賞の候補が発表になりました
これまで何度か候補になっている作家、初めて登場する作家がいて、波乱が予想されるところです


芥川賞は純文学系の新人作家が対象とされますが、今回は鹿島田真希のように三島由紀夫賞、野間文芸新人賞を既に受賞し、今回が3度目のノミネートというのはどうなのでしょうか?
柴崎友香も織田作之助賞を受賞しており、3度目のノミネートです
また、イラン出身のシリン・ネザマフィも今回が2度目のノミネートであり、何がなんでも芥川賞を獲らせたいという事務局側の意向が透けて見えます
新人作家の定義は、賞を運営する事務局側の判断ですからその時々でどにでもなるのでしょう
芥川賞でも一時代を築くような強烈な新人の登場が望まれるのですが
ここ最近の芥川賞受賞者で、目立った活躍をしている作家がほとんどいないという惨状です
直木賞候補の中で注目は冲方丁(うぶかたとう)です
ライトノベル作家として独自の世界を描き続けてきた冲方が、本格的な歴史小説に挑んだのが「天地明察」です。江戸時代に暦の改定という難事業に挑んだ人物を描いています。ただ、年齢が33歳と若く今回が初のノミネートですから、「今回は保留とし、次作に期待する」などという、いつのも奇妙な選考結果になるかもしれません
年齢で言えば最年長が姫野カオルコの51歳です。今回が4度目のノミネートです。5回ノミネートされてダメなら、以降は候補者に挙げないというルールがあるようなので、崖っぷちの一歩手前です
選考結果は7月15日夜に明らかになります
自分としては今、一番書けている作家である冲方丁の直木賞に期待しています

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冲方 丁

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