宝塚女子中学生放火事件を考える3 甘い行政の対応

宝塚市でブラジル国籍の中学生が自宅に放火し、家族を殺傷させた事件について3度目の言及です
中学校から「虐待の疑いがある」と連絡を受けた宝塚市の「子ども家庭支援センター」では家庭訪問もせず、生徒本人や家族とも面会していなかったと報じられています


支援センターでは中学校と数回、電話でのやりとりをしただけで事態を放置していたというのですから、対応としては論外でしょう
虐待は家庭内で起きているのですから、最低でも家庭訪問をし、両親と会うべきです
面会や家の中への立ち入りを拒否するなら、何らかの虐待が行われている可能性があると判断し、警察とも連絡を取り対処するというのが常道です
こうした基本的な対応すらせず、電話のやりとりだけで済ませるというのはあまりに職務に対する自覚がなさ過ぎです
さらにセンターの職員が被害を訴えている本人と1度も会っていないのには驚き、呆れるしかありません
医師のところへ連れ行き、体に外傷がないかどうか確認するのは初歩の初歩です
対応の不味さは即ち、「やる気がない」と判断してしかるべきでしょう
直接会いに行くのは面倒なので電話で済ませ、県にも報告せずに「経過観察」という名で放置していたわけです
職務怠慢でセンターの長や担当職員を懲戒処分にしてしかるべきです
児童の虐待死が明るみに出るたび、地元の児童相談所長が釈明の会見をし、見苦しい弁解を並べる風景を何度見てきたことでしょうか?
そんな弁解をするくらいならなぜ一時保護をしなかったのか、と言いたくなります
今回の事件でもこの中学生をもっと早い時期に一時保護し、じっくりと話を聞く機会をなぜ設けなかったのか、と思います
相談機関が設置されていても稼働していないのなら役に立ちません。市の職員は公僕として市民の付託に応じる義務を背負っているのであり、知らなかったでは済まされないのです。知っていて何もしなかった、というのは市民に対する背信行為です
「子ども家庭支援センター」の職員だけでは手が回らないというなら、民生委員や市民のボランティアに協力を求めるなど方法はいくらでもあったはずです

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ぎょうせい
田中 義岳

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