清心女子高校傷害事件を考える1 「うるさかった」

6月15日、横浜市にある私立清心女子高校で授業中に女子生徒が他の生徒にナイフで刺される傷害事件が発生しました


詳細な事情はまだ不明ですが、刺した女子生徒は教室に果物ナイフを持ち込んだわけで、最初から刺してやろうと思い極めていたと見られます
記事では、「(刺された生徒は)机の上に勝手に荷物を置いたり、うるさくて先生の声が聞こえなかったりした。『暗い』『キモイ』と、ほかの友達の悪口を言っていて耳障りだった。憎くなってケガさせようと思った。刃物は2日前にホームセンターで買った」と供述しているとあります
「その程度のことで」と思われるかもしれません。しかし、だからといって単なるわがままによる犯行と決めつけるべきではありません
加害者である女子生徒が「ナイフで刺してやろう」と思い詰め行動に至るまでの経緯を読み解き、そのような憎悪や敵意がどのように形成されたか考えるべきでしょう
そして単に加害者と被害者という二者だけの問題だったのか、考えるのを忘れてはなりません
例えば家族や、他の知人との愛憎がたまたま同級生へと振り向けられ、被害妄想を膨らませていった可能性もあります
自分の場合、若い女性と面接する際、必ず手首に注目します。衣服の袖に隠れて見えない場合もありますが、リストカットの痕跡があるかどうかは重要です
本件の女子生徒の場合はどうだったのでしょうか?
佐世保市で小学6年生の女子児童が同級生を殺害する事件がありましたが、事件の背景は複雑なものでした。「こどものやった事件だから動機も単純なものに決まっている」なとと決めてかかるのは大きな間違いです
加害者である女子生徒の病歴や通院歴の有無など、これから情報が出てくるはずですから、そうした材料が出ればまた取り上げるつもりです

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