韓国ロケット打ち上げ失敗報道のウソ

朝鮮日報の報道では、打ち上げに失敗した羅老号についてロシアと韓国の間で非難合戦が展開されているようです


失敗の責任がロシア側にあるのか、韓国側にあるのか、しばらくは論争が続くと思われます。ロシアと手を組むのがいかに難しいか、韓国も学習してもよさそうですが
ところで記事に添付された写真の、「各国主要ロケットの比較図」を注目してください
図では日本のH2Aロケットと、韓国の羅老号がほぼ同じ大きさに描かれています
しかし、実際の大きさはまったく違います
H2Aは全長約53メートルであり、羅老号は全長約30メートルです
明らかに小さい羅老号をわざわざ大きく描き、H2Aの隣にならべるという姑息な表現をしているわけです。こんなウソの図を掲載してまで、「韓国の宇宙技術は日本に肩を並べるところまできている」と主張したいのでしょうか?
また、韓国の宇宙技術の自立度は50-75%(液体燃料エンジン分野で60-70%、衛星分野で65-70%、ロケット分野で70-75%)だ、と記事にしています


液体燃料を使ったロケットを開発できていない現段階で、「技術の自立度が60%」などと主張するのは理解できません。何を基準に、どこの国と比較して数値を算出したのかさえ不明です
こんな意味不明の数字を掲げ、自尊心をいささかなりでも満たそうというのでしょうか?
過去のブログにも書いていますが、韓国が他国のロケットを使って打ち上げた通信衛星などいくつかは外国メーカーが製造したもので、韓国の技術は関係していません
それでも衛星の技術の自立率が65-70%だと主張しているのです
加えて何より異常なのが、失敗した途端に「あれはロシアの開発したロケットだから」と言い出した点です。打ち上げ前までは、「成功すれば韓国の技術の優秀さを世界に知らしめることになる」と宣言しておいて、失敗したら「ロシアが悪い」と報道しまくりです
ロシア側の主張では、「失敗の原因の一つはロケット先端のフェアリング(人工衛星を覆っている保護カバー)が途中で分離してしまったこと。二つ目は一段目のロケットが燃焼を続けているのに、韓国が製造した二段目の固体燃料ロケットが着火したため」となっています。フェアリングの製造も韓国が手がけていますので、どれも韓国側に責任があると主張しているのです
もちろんロシアは旧ソ連時代からウソをつきまくってきた国であり、素直に自分たちのミスを認めたりはしないので有名です
技術的な論争ではなく、不毛なウソつき合戦になってしまいそうな予感がします

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