日本文化は金にならないと批判する中国メディア

またまたレコードチャイナの変な記事に対する突っ込み、反論です
レコードチャイナが「日本の文化は知名度の割りに利益を生み出していない」とする記事を掲載しています


映画「千と千尋の神隠し」がアメリカで挙げた利益は9億円にすぎないとか、マンガ「ナルト」のフランスでの販売部数は22万冊にすぎないというのがその根拠です
もちろん売上は重要な指標の1つですが、それだけで文化の価値を推し量ることはできません。拝金主義の中国では儲けがすべてなのかもしれませんが
しかし、上記の記事には事実誤認があると思われますので指摘しましょう
「ナルト」のフランスでの売上を22万部と書いていますが、これは間違いです
「ナルト」の第34巻の売上が22万部なのです


同ブログに掲げられている2008年1月~2月期のフランスでのコミック販売ランキングは以下の通りです
1.「NARUTO」第34巻(22万部)
2.「ONE PIECE」第41巻(8万部)
3.「Bleach」第25巻(5万部)
4.「NARUTO」第33巻
5.「ベルセルク」第23巻(5万部)
6.「D.Gray-Man」第8巻(3万部)
7.「DEATH NOTE」第7巻
8.「NARUTO」第32巻
9.「GetBackers -奪還屋-」第25巻(2万5千部)
10.「NARUTO」第1巻
11.「Übel Blatt(ユーベルブラット)」第4巻(2万6千部・累計)
12.「花ざかりの君たちへ」第18巻(1万7千部)
13.「NARUTO」第2巻
14.「NARUTO」第31巻
15.「ROSE HIP ROSE」第1巻(3万部)

「ナルト」のシリーズだけで累計は700万部を超えています。22万部しか売れていないとレコードチャイナは書いていますが、その根拠を知りたいものです。おそらく上記のランキングにある22万部という数字を総発行部数と勘違いしたのかと思いますが
ちなみに「ドラゴンボール」だけで、フランスでは1400万部以上売れており、そうした事実は把握していたなら、こんな勘違いの記事は書けないはずです。情報の精査が不足していますよ、レコードチャイナさん
ちなみに2010年3月~4月期のランキングは以下のとおりです

1「NARUTO」第47巻(25万冊)
2.「FAIRY TAIL」第11巻(8万冊)
3.「NARUTO」第46巻(25万冊)
4.「鋼の錬金術師」第23巻(7万5000冊)
5.「ソウルイーター」第8巻(5万5000冊)
6.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE」第25巻(3万冊)
7.「PLUTO」第3巻(3万9000冊)
8.「Dreamland」(Reno Lemaire)第8巻(1万5000冊) ―― 作品公式サイト
9.「名探偵コナン」第61巻(2万2000冊)
10.「魔法先生ネギま!」第24巻(3万冊)
11.「NARUTO」第45巻(25万冊)
12.「ブレイザードライブ」第1巻(2万2000冊)
13.「黒執事」第2巻(3万冊)
14.「ブレイザードライブ」第2巻(2万2000冊)
15.「Bleach」第35巻(6万冊)

この数字を見れば、日本のコミックがいかに売れているか分かるはずです
レコートチャイナはいまからでも記事を訂正し、謝罪すべきでは?

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NARUTO―ナルト― 51 (ジャンプコミックス)
集英社
2010-04-30
岸本 斉史

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