福岡女性バラバラ事件を考える1 怨恨による犯行か

福岡で女性のバラバラ遺体が発見された事件を取り上げます
例によって新聞等で報じられている情報だけが判断材料ですから、勝手な憶測であることをご理解いただいた上で読んでください
産経新聞の特集記事「衝撃事件の核心」が、この事件の経緯についてコンパクトにまとめています


殺人犯がなぜ遺体をバラバラに切断し捨てるかについて、記事の中で小田晋筑波大名誉教授がコメントしています。猟奇的殺人事件のたびに登し、コメントを求められる方ですが、多くの精神鑑定をこなしており、上智大の福島章教授と並んで日本の精神鑑定の第一人者です
さて、遺体をバラバラにして各地に捨て、被害者の身許を特定できないようにするという隠ぺい工作ですが、DNA鑑定によって同一人物かどうかの判別が可能な現在、ほとんど無駄な行為と化しています
それでも追い詰められた犯人は証拠を隠し、なんとか逃れようと悪あがきをせずにはいられないというわけです。被害者の身許が判明すれば、被害者と近しい関係にあった人物が容疑者と見なされる危険が高いからです
記事の口調からすれば産経新聞ではこの福岡のバラバラ殺人を、怨恨による犯行の可能性が高いと見ているようです
警察もそう考えて捜査しているのでしょう
日刊ゲンダイの記事では、交通事故でトラブルになっていた相手の男性や職場の上司が事件に関与している可能性があると見られていたが、捜査には進展が見られないと書かれています


職場の上司とは不倫関係にあったと書かれていますが、警察は当然事情聴取もし、被害者失踪した当時のアリバイも確認しているのでしょう
それでも目立った動きがないのは容疑者を絞り込めていないからだ、と日刊ゲンダイの記事は言いたいようです
今のところ遺体を弄ぶような猟奇的殺人と判断する根拠は乏しいようなので、特異な事件とは言い難いのですが、被害者の周辺にいる人物が犯人であると特定できないようならば解決は長引きそうです
被害者の所持品である腕時計を質に入れて換金した男が逮捕されていますが、殺人との関わりは不明です
もう少し判断材料が出てこないと何ともコメントし辛い気がします
報道によって被害者のプライバシーが暴かれるのは気持ちのよいものではありませんし、遺族にとっては心を踏みにじられる思いだと推察します
しかし、事件は私生活の中で起きているため、被害者の私生活がある程度暴露されるのは避けられません
もちろん当ブログも被害者をさらし者にするのが目的ではなく、事件の考察を通じて人の心の奥底にある何かを読み取り、その意味を探るのが狙いです
この事件についてはもう少し判断材料が出るのを待って、続きを書きたいと思います

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