賞味期限切れドラマ 「同窓会~ラブ・アゲイン症候群」
ドラマの話が続きます
40代半ばにさしかかった主婦(黒木瞳)が中学時代の仲間と同窓会で出会い、心が揺れるというストーリーです
しかし、評価はなかなか厳しいようです
ドラマとは関係ありませんが、「小説の書き方教室」のようなカルチャーセンターの講座ではこのように、「同窓会で久し振りの再会、不倫」という小説を書く中高年の女性が多い、という話を前に聞いたことがあります。小説の世界を借りて、自分の願望を脳内でドラマ化しているのかな、と思うのですが
ただし、それを不倫願望と決めつけるのは早計であり、自分の人生の中で「もしあのとき◯◯だったら・・・」という仮説を楽しんでいるのだと考えた方がよさそうです
もちろんテレビのドラマを見る視聴者も同じで、「もし自分が◯◯なら、こうしてああして」と、さまざまなシチュエーションを脳内で演じたり演じさせたりして楽しむのでしょう
ドラマを作っているテレビ局の側も承知の上ですから、「同窓会~ラブ・アゲイン症候群」というストーリーで主婦の心を鷲掴みと企んだのかもしれません
しかし、設定頼みの一発勝負的なドラマに成り果てる危険もあります
上記の「リアルライブ」の記事では、中学生の同窓会ではなく高校の同窓会にすべき、と指摘されていますが、その辺りは個人的な思い入れによるのでしょう
興信所・探偵事務所という場に持ち込まれる依頼の多くは配偶者の浮気調査だと聞きますが、「昔の同級生の消息を捜してほしい」との依頼も少なくないそうです
「どこで何をしているのか、知りたい」という動機で、居場所を掴んだから何をするでもないのでしょうが。上述したように、「「もしあのとき◯◯だったら・・・」という仮説を手放したくないからなのかもしれません
自分も昔の同級生からある日、手紙が届いてびっくりしたことがあります。文面は単なる消息文でしたが、彼女なりの思いが込められていたのでしょう。残念ながら彼女は自分の恋愛対象ではありませんでしたし、実のところ顔も思い出せません。同級生だから何かしらの会話を交わしたはずですが、記憶がありません
というわけで、昔の同級生と再会したり手紙をやり取りしても、互いの立場が異なり、共有できるものがなければ気持ちも通い合わないのではないでしょうか?
同窓会での再会がかならずしもロマンチックな展開を約束するものではありません(だからこそ空想に走るのかもしれません)
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