女性はなぜ話すのが「へたくそ」なのかで議論

アメーバニュースの記事で、「女性はなぜ話すのがへたくそなのかで議論白熱」しているというものがありました


話が下手というより、会話の狙いやそこに求める意味が男性の意識と大きく異なっていると見るべきではないでしょうか?
その日学校や職場で遭遇した出来事を語るにしても、女性の場合何かしらの事実を指摘したくて話を切り出すのではなく、自分が感じた情緒を相手に伝えようとして語り始めるのだと思います
つまり遭遇した出来事への理解を求めているのではなく、そこで抱いた情緒への共感を求めているのです
ですから女性の側からすれば、事実を指摘して終わりという男性の語りはまったく物足りないのでしょう
「だからあんたは何を言いたいのよ?」と突っ込みたくなるのも当然です
女性の側からすればその出来事に遭遇して驚いたのか、失望したのか、腹が立ったのか、笑ってしまったのか、が重要だからです
男性の側からすればその出来事について、原因がどこにあるのか、責任が誰にあるのかが重要であり、情緒は二の次です
話を聞くというありふれた行為ですが、その奥深さは底が知れません
話の聞き方によっては人間関係を損なう場合もありますし、誤解を生じる危険もあります
「話し上手でありより聞き上手であれ」とは言われますが、その実践は難しいものです
心理臨床の場でも重要なのは事実ではなく、情緒であったりします
事実関係がどうであるかより、そこに何を感じ、何を思い、何を求め、何を不満としているかが重要であるという意味です
表面的な事実関係だけを問われるのは「まるで尋問されてるみたいだ」と、怒り出す人もいます。情緒を共有しようとしない臨床家は嫌われます。もちろん、クライアントの感情に左右されるべきではないとする立場の臨床家もいます
話が逸れてしまいました
「聞き上手であれ」は耳の痛い警句です
男性向けに「なぜモテないのか」とか、「モテるコツ」を説く雑誌の記事や本が多く出ていますが、一番重要なのは「女性の話をちゃんと聞く男になる」ことかもしれません
それは単に話に耳を勝て向けるだけでなく、情緒を共有する(あるいは共有するフリができる)ということです

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