村上春樹ごっこをして遊んでみる

小説「1Q84」の第3巻が発売され、村上春樹に関する話題がメディアに頻繁に登場しています。村上春樹本人はメディアへの露出がほとんどないため、間接的な報道だけが一人歩きしている感があります
インターネットメディアの「R25」も「村上春樹のあまりの悪筆にネット住民驚がく」とのコラムを掲載しています


コラムにある悪筆サインはともかく、「村上春樹ジェネレーター」というのが気になったのでさっそく試してみました


誰もが簡単に村上春樹風の文章を楽しめるというお遊びツールです
ページを開くと「好きな単語を入れてみてください」とあるだけです
ちなみに「たこ焼き」と入力してみたところ、2ちゃんねる風のページに文章がずらりと並びました

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 07:47
完璧なたこ焼きなどといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 08:32
六月にデートした女の子とはまるで話があわなかった。
僕が南極について話している時、彼女はたこ焼きのことを考えていた。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 10:02
たこ焼きの目的は自己表現にあるのではなく、自己変革にある。
エゴの拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:05/02/03 19:53
泣いたのは本当に久し振りだった。
でもね、いいかい、君に同情して泣いたわけじゃないんだ。
僕の言いたいのはこういうことなんだ。一度しか言わないからよく聞いておいてくれよ。
 僕は・たこ焼きが・好きだ。
あと10年も経って、この番組や僕のかけたレコードや、
そして僕のことを覚えていてくれたら、僕のいま言ったことも思い出してくれ。


こうした遊びもあるのだな、とは思いますがイマイチという感じです
2ちゃんねるで有名な「吉野家のコピペ」を村上春樹風にアレンジしてあるのを見て、飲んでいたコーヒーをパソコンのモニターに向け吹いたときのような衝撃はありません
こうした自動的に文章を作成するお遊びツールにはさまざまな種類があります
たとえば朝日新聞のコラム「天声人語」を自動的に作ってくれる「便利な!天声人語風メーカー ver.2.2」というものまであります


ですが、自動作成ツールではなく、人間がひねりを加えたものの方がやはり意外性があって面白いと思います
カフカの「変身」の有名な書き出し部分を、他の作家の文体でアレンジしたらどうなるか、というお遊びが昔ありました


小説を読む以外にも、こんな遊びをするのも一興かな、と思います

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1Q84 BOOK 3
新潮社
2010-04-16
村上春樹

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