日本のアニメ業界は消滅 中国・韓国が台頭へ
日刊ゲンダイが、日本のアニメーション産業は衰退に向かい、10年後には中国や韓国にとってかわられる、との記事を掲載しています
信憑性に乏しいネタを掲載するのが常の日刊ゲンダイらしく、中身はひどいものです
ウェッブ上に一次ソースはないので、一部を引用しつつ、記事への疑問を書きます
あらためて記事の全文に眼を通したいという方は以下のサイトをご覧ください
まず記事は民放プロデューサー「谷スグル」なる人物名によるものです
しかし、本当に現役の放送プロデューサーなのか怪しさ満載です
たとえば「テレビアニメは30分番組を例にとると、セル画は平均1万枚前後」と書いています。いまどきセル画の説明というのも不可解ですし、そのセル画をアニメーターが1枚1枚手で描いていると記事で紹介しています
セル画によるアニメーション作りはとっくに終わっており、いつの時代の話をしているのでしょうか?
この古臭い業界話を持ち出す人物が、現職のテレビ関係者だとは思えません
記事は、低賃金重労働でセル画を描く仕事は日本人も嫌がるので、低賃金でも喜んで仕事をする中国に全部持っていかれる、と主張しています
それが日本のアニメ産業は衰退し10年後には中国や韓国にとってかわられる、という論拠です。どこかで読んだ気がする話です
日本が不況のためテレビ・アニメーションの制作費を削ると、そのシワ寄せは当然、動画や彩色を請け負っている中国や韓国のアニメーション・スタジオに及びます。彼らの賃金がカットされる構造です
したがって日本のアニメーション制作会社が潰れる前に、中国や韓国の下請け業者が潰れるでしょう。10年後に立場が逆転する根拠などどこにもありません
人材育成に中国や韓国が力を入れているのは事実でしょうが、だからといってそれが面白い作品が作れるとは限りません
脚本家や演出家、監督業の務まる人材を輩出できなければ、いつまでの日本の下請けのままです
日本の強みはこうした人材の層が厚く、ベテラン、中堅、若手とも力量を備えているところにあります。一朝一夕で、これだけの人材をそろえることはできません
中国や韓国が10年かけて演出家や監督を育てている間、日本でも多くの人材が生まれるわけですから、10年後に逆転など無理な話です
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