10歳で殺人を犯した少年、再び逮捕 イギリス

1993年、イギリスで10歳の少年2人が2歳の幼児を誘拐し、大変な騒ぎになりました
犯人である少年は2001年まで少年院に収容されていたましたが、仮釈放となり保護観察を受けていました
しかし、イギリスのメディアによると元少年(現在は27歳ですが)は刑務所に収監されたとの話です。保護観察中に再犯に至ったため、仮釈放が取り消されたのです
1993年の事件で少年の顔写真、実名も大々的に報道されましたので、仮釈放の際には司法当局の判断で別人の名前、経歴を与え、他人に成りすます措置が取られたといいます


こうした措置が適切であったかどうかは検証した上で判断されるべきで、再犯に至ったから無駄だったと決めつけるのは考えものです
イギリスのメディア独特の皮肉な見方をすれば、仮釈放から約9年もの間殺人を起こさなかったのですがら、矯正効果は十分にあったと言うべきなのでしょうか(あくまでも皮肉です)
今回、元少年の犯した事件は児童ポルノ絡みの事件のようですが、司法当局は起訴前であるという理由から詳細を明かしていません


1993年当時、イギリスではこの2人の殺人犯を少年だからと特別扱いせず、終身刑にすべきだとの世論が大勢を占めました。にもかかわらず他の少年事件ともバランスを考慮して裁判所は少年院送致の決定をし、2001年に仮釈放を与えたわけです
当時の判断が適切であったかどうかも、再び議論の対象になるでしょう
日本の制度から比べると8年間もの少年院収容は十分に長いのですが、長期間の身柄拘束が必ずしも更生を約束するとは限りません
もちろん当時10歳の少年を世論に押されて終身刑にすれば、人権団体から批判を招いた可能性は大いにあるわけで、どう判断しても裁判所は槍玉に挙げられてでしょう
世の中には完璧な対処方法など存在しません。あれこれ失敗を繰り返し、試行錯誤の中からより妥当な刑罰制度を模索するしかないのです
今回の事件を受け、裁判所や司法当局、イギリスの世論がどのような反応を示すか見守りたいと思います

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