愛子様不登校問題 何が不安なのか?

愛子様の不登校問題について、週刊朝日が記事を掲載しています


長い記事ですが、その割に中身のない文章です
要するに学習院側は、「愛子さまが、怖がるとか怖がらないという問題は、これは東宮サイドで是正してもらわなければ……」というのであり、学習院は何ら責任はないとですが、こうした発想は生徒の抱いている「不安」(このケースでは愛子様の「不安」)をまったく無視しており、教育現場の人間の考えとしては実に奇妙なものです
「不安」が現に存在する以上、その「不安」と向き合い、その根源を探り、対処を考えるのが臨床家の仕事です
しかし、教育現場の人間、特に学習院関係者はそう思わないようです
「思い過ごしであり、過敏な反応であり、気のせいだ」で済ませたいという魂胆が記事の中から見えます。そしてその責任は東宮、あるいは皇太子夫妻にあると
「不安」というものは本人が「不安」と感じるから「不安」であり、これを「不安ではない」と言いくるめ説得することで解決するものではありません
周囲の大人が本人の抱いている「不安」を否定したところで「不安」は解消されないのです。これを強要すれば神経症になり、腹痛や発熱など身体症状となって現れます。さらには不眠、脱毛などの症状が現れる場合もあります
要するに「愛子さまが昇降口の靴箱に差し掛かった際に、隣の組の男子生徒が教室から飛び出してきてすれ違い、以前の『暴力行為』を思い出したので、学校に行けなくなるほど不安を覚えた」わけで、「不安」を否定するのは愚の骨頂です
それを「靴箱ですれ違って、怖くなるのは変じゃないか」という程度の認識しか持てないようでは教育に従事する者として失格でしょう
おそらく愛子様は、予期せぬ形で知らない誰かが自分の身体に接触する寸前まで接近するという経験が少ないため、それが単なる驚きではなく「恐怖」という記憶で心の中に刻まれているのでしょう
ですから周囲の大人は愛子様の「不安」が、そうした「恐怖」であると理解する必要があります
「恐怖」を解決するには2つの方法が考えられます
行動療法としては段階的な登校、授業への出席で他の生徒と接する機会を増やし、身体接触に危険がないことを体験的に理解し、納得させるやり方があります
もう1つは精神分析で、根源的な「恐怖」について分析し、なぜ身体接触を「恐怖」と感じたのかその意味を読み解くやり方です
こどもが何か特定のものに「恐怖」を抱くのは珍しいことではありません。犬にかまれた経験がないこどもでも異様に犬を恐れる場合や、家族と離れて学校へ行くのを恐れる分離不安、特定の大人(教師)に対して恐怖を抱く場合など、さまざまな事例があります
大事なのはこどもの「不安」や「恐怖」を頭から否定するのではなく、「不安」は「不安」として、「恐怖」は「恐怖」としてきちんと取り上げ、それに対処しようとする姿勢をこどもに示すことです
とすれば、学習院の院長の対応は論外と言わなければなりません
この人物はこどもの抱く「不安」や「恐怖」というものをまるで理解しようとしていません
これで教育者なのか、と言いたくなります

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